まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

 スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | CM(-)


 (´<_` )×××いいひとのようです


478名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:30:55 ID:zhxophf20

  .,、
 (i,)
  |_|




480名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:32:40 ID:zhxophf20


(´<_` )×××いいひとのようです


(゚、゚;トソン「父様、痛くない?」

(;´-_ゝ-`)「お前こそ、重いのではないかい?」

 10歳程の小娘が、三十路程の男の左肩を支えて歩いている。
 小娘が男を「父様」と呼ぶからに、どうやら親子のようだ。
 男は目が見えないらしく、右手に持った杖で前方を探っていた。
 そして足を痛めているのか、歩き方もどこかぎこちない。

(;´-_ゝ-`)「もう私の事は放っておきなさい」

(゚、゚;トソン「父様は細いから重くないよ」

 小娘は気丈に振る舞うが、自分よりはるかに背の高い男――しかも盲目――を支えている疲労は隠せていない。


482名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:34:33 ID:zhxophf20

(;´-_ゝ-`)「そう言うが、さっきから息が荒いではないか」

(゚、゚;トソン「そ、それは暑いからだよ……」

(;´-_ゝ-`)「ならば、早く私を放して一人で行きなさい。
       このままではお前迄倒れてしまう」

( 、 ;トソン「父様を置いていくなんて嫌っ!」

 仲の良い親子と言うのはいいものだ、特にどちらかが障害を持っているなら一層いいものだ。
 盲の父を健気に支えようとする小娘、その小娘の負担にならまいとする盲。
 本当に、都合がいい。

(´<_` )「……あの」

(゚、゚;トソン「!?」

(;´-_ゝ-`)「?」

 二人の後ろから遠慮がちに声をかけると、小娘は面白いほどびくついた。

(´<_` )「良ければ、私の小屋で休みませんか?」

(゚、゚;トソン「……聞こえていたの?」

 暑さか羞恥か、小娘の頬が赤い。


484名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:37:46 ID:zhxophf20
(´<_` )「差し出がましい真似ですが、二人とも私の所で休みませんか?」

 近くにありますし、と付け加える。

(゚、゚;トソン「…………」

 小娘が警戒した目を向けるのは想定の範囲内だ。
 易々と誘いに乗っていいのだろうかと、しかし足を痛めている盲目の父を休ませたい、そんな考えが顔に出ている。

( ´-_ゝ-`)「……私は外でいいので、娘は屋根のある所で休ませて頂けますか?」

 盲の口からは、予想通りの言葉が出た。

(゚、゚;トソン「と、父様!」

(´<_` )「そんなに広くない小屋ですが、二人増えても大丈夫ですよ」

 ――どうせ、すぐに居なくなるのだから――

 危うく出そうになった言葉を飲み込む。

(゚ぺ;トソン

 不安そうな表情の小娘とは逆に、盲は感謝の言葉を述べる。

( ´-_ゝ-`)「…………ありがとうございます」

(´<_` )「お嬢さん一人では辛いでしょう」


485名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:38:51 ID:zhxophf20

 小娘が支えている側の反対の肩を支える。
 本当に細い男だ、とそんな感想が浮かぶ。

( ´-_ゝ-`)「すみません……」

(´<_` )「貴方達のように困っている人は放っていけないんですよ」

( 、 ;トソン「……いい人ですね」

 吐き捨てるように呟く小娘を、盲は「こら」と嗜める。

(´<_` )「気にしていないですよ、用心深くていい娘さんじゃないですか」

( ´-_ゝ-`)「……貴方も、いい人ですね」

 確かに「いい人」ならこの二人を放っておけずに、小屋で食べ物や寝床を提供するだろう。
 だだの、「いい人」ならば。


 小屋に着き、二人に食事を振る舞おうとした。
 小娘はよほど疲れていたのか、食事を採る前に父親の膝に頭を乗せてすやすやと眠っている。
 あれ程警戒していた割には、よく寝れるものだと内心飽きれる。

(-、- トソン

( ´-_ゝ-`)「お礼も言わずに、すみません……」


486名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:40:21 ID:zhxophf20

 盲は手探りで小娘の頭を撫でながら、口元に小さな笑みを浮かべる。

(´<_` )「親孝行な娘さんですね」

( ´-_ゝ-`)「私が不甲斐ないばかりに、妻や子供達には迷惑をかけどおしです」

(´<_` )「“達“?」

 素朴な疑問を口にする。

( ´-_ゝ-`)「今年で七つになる男の子が居るんですよ。
       妻が私に似た顔立ちだと言っていました」

 盲の言う妻や子が今この場に居ないのは、別の場所に居るか、旅に出ず家に居るか、それともあの世か。

( ´-_ゝ-`)「娘は息子が可愛くてしょうがなくて、いつも菓子を与えすぎるそうです。
      口の周りを餡で汚すけれど、幸せそうな顔で菓子を食べるそうですよ」

 穏やかな笑みを浮かべ子供達の話をする男に、違和感を覚える。

(´<_` )「……」

 ――どうして、旅に?――

 口に出そうとするが、やめておく。
 長い付き合いにはならないのだから、相手を深く知る必要がない。


487名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:41:35 ID:zhxophf20

(´<_` )「さぁ、食事をどうぞ」

 食べ易いようにした握り飯を差し出す。

(;´-_ゝ-`)「そ、そこまでは……私は休ませて貰えるだけで十分ですよ」

(´<_` )「食べないと、体がもちませんよ。
       それに痛めた足を治すなら、栄養は必要では?」

(;´-_ゝ-`)「…………ありがとうございます」

 おっかなびっくりとした様子で、差し出した握り飯を受け取る。

( ´-_ゝ-`)「あなたは、本当にいい人ですね」

(´<_` )「しっかり食べて、ゆっくり休んで下さいね」

 その方が、自分も都合がいいのだから。


 盲が寝て暫く経ったのを確認し、動き出す。
 外から射し込む月光を便りに、紐を手に盲の元へ行く。
 小娘は起きる気配がしない、起きたとしても所詮小娘が勝てるはずがない。

(´<_` )「あんたがいい人で助かったよ」

 眠っている盲の胴体に馬乗りになり、首に紐を巻き付け、呟く。
 盲が起きようとしないのは、飲ませた茶に薬を混ぜたから当然である。
 あとは力を込めて、紐を強く強く引けば良い。


488名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:42:37 ID:zhxophf20

 男なら着物が血で汚れないように絞殺し、文字通り全てを奪う。
 連れに女が居れば、よほど醜くない限り、犯して殺す。
 殺して、犯して、奪う、そんな生活をずぅっと続けていた。
 この世は所詮弱肉強食、罪悪感や後悔もこれっぽっちも無い。


(  _ゝ )「本当にいい人ですね」


(゚<_゚ ;)「!?」

 細い手が首に絡む、嫌に冷たい手をしている。
 盲の手を離そうとするが、後ろから何かに押さえつけられる。

(゚、゚ トソン「貴方がいい人で助かったよ」

 小娘がその華奢な体から出せる筈の無い力で、羽交い締めにしてくる。
 どんなにもがいても、小娘が離れそうにない。

(  _ゝ )「貴方は困っている我々に声をかけてくれました」

(゚、゚ トソン「父様の肩を支えてくれた」

(  _ゝ )「小屋で休ませてくれました」

(゚、゚ トソン「薬の入った食事をくれた」

(  _ゝ )「娘を陵辱しようと考えていました」

(゚、゚ トソン「父様を殺そうと企んでいた」


489名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:44:15 ID:zhxophf20

 首を絞める手に力はないが、冷たすぎて気持ちが悪い。
 先程から盲の首を紐で締めているはずが、全く反応がない。

(´<_` lli)「ば、馬鹿を言うな!
       そんな事を考える奴のどこが「いい人」なんだ!!」

(  _ゝ )「あなたはいいひとですよ、とぉってもいいひとです」

(゚、゚ トソン「今迄沢山の人たちを食い物にしたいい人だもの」

(  _ゝ )「貴方の目玉を私に下さい、いい人でしょう?」

 だから、と親子は嗤う。

(  トェェイ) 「「死んで」」( トェェイ トソン

 盲の指が、首の皮膚を突き破った。


490名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:44:57 ID:zhxophf20


 峠の団子屋で家族が団欒している。

(゚、゚*トソン「はい、あーん」

【+  】ゞ゚*)「あーん」

 小娘が大きな匣を背負った童に口を開けさせ、団子を入れる。

(^、^*トソン「おいしいかい?」

【+  】ゞ^*)「うんっ」

ミセ*^ー^)リ

 満面の笑みで問えば、同じような笑みで返事をする。
 普段は弟を甘やかせば小言いう母も、楽しそうに二人を見ている。

( ´・_ゝ・`)「本当、トソンはオサムが大好きだな」

 盲だった父親が、日の光に眩しそうに目を細めながら茶を飲んでいる。

ミセ*゚ー゚)リ「ねぇねぇ、その目玉の持ち主はどんな奴だったの?」

 母親がじゃれあっている子供達をよそに、興味津々に訊いてくる。

( ´・_ゝ・`)「本当にいい人だったよ」

 父親は茶を一口飲み、どうでもよさそうに続ける。


( ´・_ゝ・`)「死んでいい、外道だ」


『(´<_` )死んでいいひとのようです』 おわり


491名も無きAAのようです :2013/08/19(月) 01:46:00 ID:zhxophf20

  (
   )
  i  フッ
  |_|



('A`)百物語のようです2013( )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1376666266/

[ 2013/08/20 20:26 ] 百物語のようです2013 | CM(0)
[タグ] (´<_` )


コメントの投稿


 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。