まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

 スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | CM(-)


 ( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです


816 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:42:19 ID:TB6qx7aU0

  .,、
 (i,)
  |_|




817( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです1/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:43:30 ID:TB6qx7aU0
乳の親(ちーのうや)


外見は優しい顔立ちの女性で、洗いざらしのような黒髪を長く垂らしており、乳房が非常に大きい。
国頭村や大宜味村には、小児を葬るための童墓(わらべばか)という墓があるが、
ここには乳の親がいて、葬られた子供に乳を飲ませて養うと信じられている。
そのために6歳以下の子供が死ぬと、乳の親に頼むために重箱を盛って祀るという。


一方で今帰仁村などでは、童墓や水中にいる乳の親が、まだ生きている子供を奪い去るといわれる。
幼児に鏡を見せると、水面を鏡と思って水面に行きたがり、
その挙句に乳の親に引きずり込まれるので、鏡を見せるべきではないとされている。



( ・∀・)「こんな妖怪もいるんだって、じいちゃんが教えてくれたんだ」

( ゚∋゚)「へー、なんか良い奴なのか悪い奴なのかよくわからんな」

( ・∀・)「沖縄の妖怪は特にそういうのが多いよ。人の善悪では判断しきれないようなの。
 諸島だしいろんな文化とも触れていたから、独特な話が派生したんだろうな」

( ゚∋゚)「なるほどね。ん? どうしたジョルジュ」
  _
( ゚∀゚)「いや……誤解じゃなければ乳房が大きいと聞えたような」


818( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです2/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:44:27 ID:TB6qx7aU0
( ・∀・)「ああ、特別に大きいと伝えられているらしいけど」
  _
( ゚∀゚)「ほほう」

(;・∀・)「……」

(;゚∋゚)「おい、落ちつけよジョルジュ。妖怪だぞ?」
  _
( ゚∀゚)「ふふ、私は紳士なのでな。形さえ良ければ差別はしない」

大学一年の夏休み、三人は沖縄に旅行に来ていた。
高校生活では味わえなかった長期の暇な時間、有意義に使わなければもったいない。
そういう意気込みで唐突に旅行に来たものの、現実には男三人のむさいものとなっていた。

沖縄についたのはお昼過ぎ。それから軽く食事して、ホテルに移動し、荷物を下ろした。
そこでこれからどうするか話し合っていたのだが、妙に疲れていて乗り気になれず、
お寺出身のモララーが中心となり、いつの間にか妖怪談義に興ずるようになっていたのである。
  _
( ゚∀゚)「あー、お墓に行けば見えないかな」

(;゚∋゚)「なんという罰当たりな」
  _
( ゚∀゚)「いいじゃん、女っ気のない旅なんだし、肝試しみたいで夏っぽいだろ?
 でも簡単には会えないだろうなー子どもとか連れてないし」

(;゚∋゚)「目的が不純過ぎてなんも言えねえ……」

( ・∀・)「あ、妖怪に会いやすくなる方法ならあるよ」


819( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです3/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:45:27 ID:TB6qx7aU0
モララーは自分の鞄の中からお札を取り出した。

( ・∀・)「じいちゃん特製の呪いのお札だ。妖怪を呼び寄せる力があるらしい。
 とはいえ本気で呪い殺すものでもなく、旅行が盛り上がるかなーってことで持たされたんだけど」
  _
( ゚∀゚)「おおー! なんてぴったりな! これ持ってれば飛び出してくるに違いない」

(;゚∋゚)「モンスターじゃないんだぞ」

( ・∀・)「まあまあ、本人楽しそうなんだから、いいじゃない」

気分を良くしたジョルジュは寝ていた身体を弾ませて立ちあがる。
  _
( ゚∀゚)「じゃ、ちょっと墓探してくるわ」

( ・∀・)「夜までには戻れよー」

( ゚∋゚)「こっちは明日以降の予定組んでおくから」
  _
( ゚∀゚)「おー」

ジョルジュは元気に返事をして、煙草とライターをポケットに入れた。
呪いのお札も折り曲げていいとのことだったので、ポケットに詰め込んだ。ご利益が薄れるものでもないしいいのだろう。
それからサンダルに履き替えて、部屋の外へ出ていく。

夏の暑さと潮の香りが、南国らしい空気を醸し出していた。


820( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです4/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:46:27 ID:TB6qx7aU0
ホテルの入り口の傍に枝を広げた大きな木があった。ぱっと見ではいくつもの細い木が絡まっているようにも見える。
ガジュマルの木という名前ということをホテルに到着したばかりの頃モララーに教えてもらっていた。
熱帯地方に生息する樹木であり、幸せを運ぶと言われているそうだ。

お墓探しは適当に道行く人に聞いた。やはり最初は不思議がられたが、観光客慣れしているのか気軽に教えてくれた。
もっともさすがにそこまで熱心に妖怪に会おうとしているわけでもなかった。
お墓への散歩がてら、沖縄の雰囲気を浴びて楽しみたいというのがジョルジュの本音であった。

養鶏場の角を曲がったところで潮の香りが一層強くなった。
ここが海沿いの街であることを自覚する。ここは岩場だが、海水浴場も近くにあったはずだ。
あまりにも混んでいて味気なければ、車を借りて沖縄を回ればいい。

どうにしたって、観光シーズンなんだから女子と触れ合える機会はあるだろう。
だいたい元々は大学で知り合いたての女子も連れてこられるはずだったのだ。
それが急用で来れなくなり、しかたないから高校時代の友人を連れてきた。部屋で待っている二人には悪い話だ。

しかし、だからといってずっと悶々としているわけにもいかない。
この散歩が終わったらさっさと気持ちを切り替えて楽しまなきゃなあと、ジョルジュはぼんやり考えていた。
たまには真面目に考えるのも悪くない。

もちろんこの状況に大きな乳房が加われば文句なしなのだけど。
そんなわけで足取りは軽い。


821( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです5/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:47:41 ID:TB6qx7aU0
海からかなり近い場所に、お寺と墓地があった。
海難事故等で亡くなった名前知れずな方々のお墓もあるらしい。
そういや水に子どもを誘いこんだりするんだっけかなと思いだし、期待を込めてお札をひらひらさせてみる。

そのままお墓をぐるっと回ってみたものの、何かが起こる気配も無い。
モララーは境内の椅子に腰を下ろした。呪いのお札はすでにいくつも折り目があり、虚しさを感じさせた。
良く見れば文字の並びが綺麗すぎる気がする。もしかしてプリンターを使ったんじゃないだろうか。
異様に薄っぺらいのも単なるコピー用紙だからか。

ジョルジュは弱々しく息を吐いた。本当に軽く吐いたのに、そのお札は手元を離れて飛ばされてしまった。
これじゃ妖怪も出てこないだろうなと、頼りなさげに空中を漂うそれを目で追いかけながら思う。

すると、お札が人の前に落ちるのが見えた。
自分以外に境内に誰かいたかなと首を傾げた。

ノパ⊿゚)「にーにー、落ちたよー!」

見知らぬ少女はさっと屈んでお札を取ると、ジョルジュに元気よく声を掛けた。
ぼさぼさの赤い髪型が象徴的な、肌の浅黒い子どもだった。


822( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです6/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:48:27 ID:TB6qx7aU0
ジョルジュはつい本能的に、少女のボディラインをチェックした。
が、すぐに目を閉じて頭を振る。さすがに子ども相手にはまずい。ロリに走るつもりはない。

目を開けたらいつの間にか子どもが目の前に来ていて驚いた。
緑色の衣服が目に映る。

ノパ⊿゚)「一緒に魚を捕ろうよー!」
  _
( ゚∀゚)「へ?」

言葉を前に、小さな手によって袖が握られ、ぐいぐいと引っ張られた。

境内を後にして、道を進んでいく。
少女は海へと向かっていった。
  _
( ゚∀゚)「岩場で魚捕るの? 危ないぞー」

ジョルジュの声にも子どもはまったく関心を示さなかった。

岩場について、海へと出っ張ったところで立ち止まる。

少女は目を輝かせてジョルジュを振り返った。

ノパ⊿゚)「わーがとってくるから、やーは見ててねー」

そう言うと間髪いれずに、少女は走り出してしまう。
転んだら危ない、そうジョルジュが思う前に、さっさと少女は服を着たまま、姿勢正しく海へと飛び込んでしまった。
  _
(;゚∀゚)「……え、素潜りなの?」


823( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです7/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:49:26 ID:TB6qx7aU0
唖然としていること、数秒。
今度は海からしぶきがあがって、何かが飛び出してきた。
それは空中を回転しながら弧を描いてくる。
びたーんっと気持ちのいい音を響かせてジョルジュの横に叩きつけられたそれは、まぎれもなく魚であった。
  _
(;゚∀゚)「……捕ったのね」

海水を滴らせながら跳ねている、腹の赤い不思議な魚を眺めつつ、ジョルジュは呟いた。
そしてこうも思う。これはどう考えても普通じゃない。
あの子もまた妖怪の類なのではないだろうか。

そうか、きっと呪いのお札の効力であの子が出てきてしまったんだ。
だったらあれがちーのうや? でも乳房は別に大きくないよな。
子どもだしな、成長でもするのかな。あれ、妖怪って成長するの?

わからないことだらけである。
とにかくすぐに殺しにかかってくるような妖怪ではないことだけは確かだ。
今も海の上に上半身を出して、ジョルジュに向けて手を振っていた。

とりあえず妖怪と会えたのならば好都合だ。ジョルジュはポジティブに考えることにした。
上手くいえばちーのうやと会わせてくれるかもなあと思いながら。

日が傾くまで時間が過ぎた。
よほど魚が好きなのだろう。
モララーに聞けばどんな妖怪か教えてくれるだろうな。


824( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです8/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:50:27 ID:TB6qx7aU0
しかし時間がかかり過ぎだ。
ジョルジュは既にわずらわしさを感じていた。
そろそろこの場から退却したいのだが、どうしたものか。

ノパ⊿゚)「はー、疲れたー!」

少女は岩を上ってジョルジュの元へと歩いてきた。
全身水浸しのまま、にーっと楽しそうに笑っている。
その足取りは元気であり、跳ねているようにも見え、とても疲れたようには見えなかった。

少女はジョルジュの隣であぐらをかいた。
良く見れば衣服は葉っぱを重ね合わせて作られているようだ。
小さな艶やかな葉であり、どうもどこかで見たような気がした。

ノパ⊿゚)「食べよー」

少女はさっと魚に手を出した。
未だに跳ねまわろうとする魚を強引に手で抑え込む。

随分と力があるように見て取れた。
しかし食べるということは、そのままかじりつきでもするんだろうか。
うろことか痛くないのかなと思いつつ、ジョルジュは眺めていた。

ノパ⊿゚)「ではー」

少女は魚の左側面を上にする。
片手で魚を抑え、もう片方の手を高く上に伸ばす。
人差し指がぴんと伸ばされ、一瞬それが一本の棒のように見えて、そして……


振り下ろされた指の先が勢いよく魚の左目に差し込まれた。


825( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです9/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:51:27 ID:TB6qx7aU0
骨の砕ける音がした。
流体物が噴き出すのが見てもわかるし、音も聞こえてくる。

少女は肩から下の部分を熱心に動かしていた。
その激しい動きに連動するように、魚も痙攣を始めている。
さっきまでの跳ね方とは種類が違う。もっと荒々しく、最期の力を振り絞る跳ね方。
きっと魚に発声器官があれば耳を劈く悲鳴が聞えたことだろう。

ノパ⊿゚)「できたー!」

少女は魚の左目に手を突っ込んだ。もはや原型は無い。大きな穴ができている。
魚はもはや生きてはいなかった。
少女の手が思いっきり引かれ、魚の左目が取り出された。神経が何本も切れる音がする。

少女は魚の左目を自分の前に持っていき、口を開けた。
ゆっくりと口の中に、大きな目を入れていく。
少女の口は小さく、一定限度に達すると歯で目を噛みちぎった。

水晶体が陽光を反射して綺麗に光っていた。

少女は口の中でじっくりと目を咀嚼していた。表情はとても恍惚としている。
ふと、ジョルジュと目があった。少女はきょとんとして、それからはっとして、目をジョルジュの前に持っていった。

ひび割れて、崩壊を始めようとしている目玉がジョルジュに向けられた。
輝きのないそれがさっきまで生物の中にあって機能していたなんて、にわかには信じ難かった。

ようやくジョルジュの痺れた思考が戻ってきた。
少女の手を払いのけると、喚きつつ猛然とジョルジュは駆け出した。


826( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです10/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:52:26 ID:TB6qx7aU0
普通じゃないにも程がある。
吐き気がこみ上げてくるのを必死に堪えた。
見た目が子どもだから油断していた。そんな自分を後悔した。

ノパ⊿゚)「おじさんー」

後ろから声が聞えてくる。
振り返るわけにもいかない。あの手で掴まれたら最期、どうなることか。
さっきの魚の姿が頭に何度も蘇る。

岩場に足を取られそうになりながら、階段を上り、道路へと戻った。
無理をして走ったため、サンダルが切れかかっている。
大丈夫かなと心配になり、足元に目をやった。

鶏がいた。

(;´∀`)「あ、ちょっと! 捕まえてくれモナ!」

養鶏場から声がする。
鶏が逃げ出したのだろう。周りにはもう二、三匹鶏が歩いていた。

時間があれば拾ったかもしれない。でも今はそれどころじゃない。

ノパ⊿゚)「どこー」

背後から声がする。
彼女が階段を上ってきているのか。


827( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです11/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:53:26 ID:TB6qx7aU0
ジョルジュは咄嗟に足元にいた鶏を階段に向けて投げ込んだ。

(;´∀`)「あ! お前、何をするモナ!」

養鶏場の人が怒鳴ってきたが、耳には入らなかった。
それと同時に悲鳴が聞こえてくる。少女の悲鳴だ。
上手いこと鶏に襲われでもしてくれたのか。よかった。

ジョルジュはサンダルを放りだした。
もう頼りない状態になっていたからだ。
アスファルトの上を裸足で走りだす。

ホテルを目指す。部屋に入ってしまえば大丈夫だろう。
まさかこんなに夏らしい経験をするなんて思いもよらなかった。
モララーやクックルたちに話してやろう。あいつらどうせ暇しているから。

坂道を駆けのぼり、曲がり道を抜けていく。
道行く人はきっと怪訝そうな顔を向けているだろう。
よくは見えないけど。

ようやくガジュマルの木が見えてきて、ジョルジュは速度を緩めた。
すでに息切れをしていた。煙草を吸いすぎたからか、体力は随分と落ちたようだ。

後ろを恐る恐る振り返る。坂道の上には誰もいない。
上手く少女を撒けたようだ。


828( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです12/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:54:27 ID:TB6qx7aU0
荒い息づらいのまま、ゆっくりとガジュマルの木に近づく。
とにかく日陰に入りたくなった。あの大きな枝の下ならば涼しいだろう。

根元に辿りついて、木を背にして座りこむ。
坂から上り切ったところがちょうど見える。
ここからなら少女が現れても、急いでホテルのロビーに逃げ込めるだろう。

ポケットから煙草を取り出し、火を付けた。
煙が立ち上る。

ロビーにはきっと誰かいるだろうし、妖怪だって簡単には人を襲えないはず。
頭では無理やり結論付けているが、実際はここで休みたいだけだった。

やれやれ、酷いことに巻き込まれた。
ただ俺はただ乳房を見たいだけだったのに。


     ☆     ☆     ☆


( ゚∋゚)「なあモララー、ジョルジュ遅いなー」

( ・∀・)「あいつのことだし、女の子でも追いかけまわしてるんじゃないの?」

( ゚∋゚)「ありえる。なあ、もっと別の妖怪の話ないか?」

( ・∀・)「うーん、それじゃ、有名どころでいくか」


829( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです13/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:55:27 ID:TB6qx7aU0
キジムナー(キジムン)

沖縄諸島周辺で伝承されてきた伝説上の生物、
妖怪で、樹木(一般的にガジュマルの古木であることが多い)の精霊。


多くの妖怪伝承と異なり、極めて人間らしい生活スタイルを持ち、
人間と共存するタイプの妖怪として伝えられることが多いのが特徴。
「体中が真っ赤な子ども」あるいは「赤髪の子ども」「赤い顔の子ども」の姿で現れると言われることが多いが、
また、手は木の枝のように伸びている、一見老人のようだがよく見ると木そのものである、などともいう。

跳びはねるように歩く。 男女の性別があり、
大人になって結婚もすれば、子どもを生んで家族連れで現れる、あるいは人間の家に嫁ぐこともあるなどとされる。

魚介類を主食とする。
とくに魚の目玉(左目)が大好きで、目玉だけがない魚の死骸があったら、それはキジムナーの食べ残しと伝えられる。
また、グルクンの頭が好物だともいう。 自ら海に潜って漁をする。

( ゚∋゚)「グルクンてなに?」

( ・∀・)「タカサゴっていって、沖縄の県魚なんだ」

( ゚∋゚)「へえ。てか、話長いな」

( ・∀・)「もうちょっと掻い摘んで話そう。
 基本的には人間と共存して暮らしている。漁師には大量をもたらす嬉しい妖怪でもある。
 その他にも人々に良いことをもたらす面もあったりするんだ」


830( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです14/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:56:27 ID:TB6qx7aU0
( ・∀・)「言ってみれば沖縄版の座敷わらし」

( ゚∋゚)「ほー、島国でも似たような伝説があるってのは面白いな。
 でも良いことをもたらすってことは、例えばジョルジュがおっぱい欲しいって思っていたら叶えてあげたりするのか」

( ・∀・)「あー……ある意味正しい」

( ゚∋゚)「ある意味?」

( ・∀・)「まあまあ、まだ続きがあるんだ」


     ☆     ☆     ☆


横にサンダルが落ちてきた。
すぐには頭が働かなかった。ずっと坂の方に目を向けていたからだ。

ジョルジュはそのサンダルが自分のであることを確認した。
背筋が凍る。歯が震えだす。
時間をかけて、顔を真上へと向けた。

赤い髪が見えた。
木の洞から、例の少女が顔を出して、ジョルジュを見下ろしていた。
無表情で。

ジョルジュは思わず煙草をそのまま木に投げた。
少女はさっと木から下りる。
ジョルジュは立ちあがって、身構え、少女と向かい合った。


831( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです15/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:57:28 ID:TB6qx7aU0
ノパ⊿゚)「ここ、わんぬやー」
  _
(;゚∀゚)「……家ってこと?」

少女はこくこくと頷く。

ノパ⊿゚)「にーにー、ゆくさー」
  _
(;゚∀゚)「? な、なんのこと?」

ジョルジュにとってわけのわからないまま、少女は首を横に振った。
相変わらず冷たい目線が突き刺さってくる。
もう彼女に何を言っても無駄なことは明白だった。

と、焦げ臭いにおいがするのに気付いた。
  _
(;゚∀゚)「あ」

少女の後ろで火が見えた。
先程投げた煙草の残り火のために、ガジュマルの木が燃えはじめたのだ。

逆光のため、少女の顔はわかりにくくなった。
眼だけが赤く光っている。

ふと、少女は自分の脇に手を伸ばして、もぞもぞと動かした。
葉っぱでできた衣服が肌蹴る。ちゃんとした陽光の下ならば少女の素肌が見えただろう。
ジョルジュはうっかりその上半身を凝視してしまっていた。


832( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです16/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:58:27 ID:TB6qx7aU0
すると、異変が生じた。
少女の上半身の、ちょうど胸のあたりがみるみるうちに膨張し始めたのである。
  _
(;゚∀゚)「お、おお……」

ジョルジュは呆気にとられ、言葉にならない声を発した。
小難しい思考はかき消される。二つの目線が目の前の二つの膨らみに集中する。
光の加減をこれほどに憎んだことがかつてあっただろうか。

少女にとって不釣り合いなそれは、まさしく自分の追い求めていたものであった。
容姿とのバランスなど大した問題ではない。
ジョルジュにとってはその膨らみだけが判断対象であり、自分を満たす存在だったからだ。

そのもののみの張り、色艶、弾力、可動域、大きさ、硬さ、力強さ、膨らみ具合、垂れ具合などなど
各要素の組み合わせた総合評価によってその神聖さは図られる。
容姿を蔑にしても膨らみによりその女性全てを愛するという度量、気概、そして信仰心が彼にはあった。

敬虔な信者が神と対峙するが如く、腕を広げ、全身をわなわなと震わせる。
  _
(;゚∀゚)「おっぱいだ……」

ジョルジュにとっては偉大なるその名前を口に出す。
恍惚とした、あるいは赤子のような無邪気な表情を浮かべた。


833( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです17/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 23:59:26 ID:TB6qx7aU0
もはや他の俗な考えはいらなかった。

少女が歩み寄ってくる。それに伴って豊満な幸せの塊が上下に揺れる。
ああ、私の元に来てくれるというのか。
ジョルジュはもう逃げるという選択肢を打ち消していた。

そうだ、どうして私はこの妖怪から逃げたのだろう。
本当はとても心優しい良い妖怪かもしれないじゃないか。
たまたま魚の目玉が大好きな妖怪だっているかもしれないのに、ちょっとグロかったからって逃げていいはずがない。

人間だって千差万別なのだ、偏見は良くない。
現に彼女は私に対して裸体を晒し対峙してくれているのだ。あまつさえ近づいてきている。
つまり彼女は、あのおっぱいは、私を許してくれているのだ。なんと慈悲深いことか。

ジョルジュは身をかがめ、少女を受け止める体勢へと移った。
乳房の膨張は拡大の一途を辿っており、ジョルジュの全身を包み込むには十分すぎる大きさへと変貌していた。
これぞ人間には真似できない妖怪ならではの技巧ではないかと、ジョルジュは感心し垂涎する。

褐色の肌が顔に触れ、温もりがジョルジュを包み込んでいった。
息もできないほどの昂揚感が頭の中でスパークする。
流れ出るアドレナリンを堰き止められない。目の前が真っ暗になり、そして……


     ☆     ☆     ☆


( ・∀・)「一度キジムナーに好かれるとうっとおしいほどについてこられてしまう。
 物語の多くの主人公はそのうっとおしさから、キジムナーと縁を切ろうと画策するんだ」

( ゚∋゚)「なんだか勝手な話だな。それで、どうするんだ?」


834( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです18/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/16(金) 00:01:22 ID:YdZR4Pzo0
( ・∀・)「キジムナーと縁を切るには、そいつらが嫌いな蛸や鶏、鍋蓋、放屁などをぶつけなくちゃならない。
 でもキジムナーと仲良くなってからこれらのものを使うと逆にキジムナーを騙したことになって恨まれてしまう。
 それと、住処を燃やすこともやっちゃいけない。これがもっとも恨まれる。
 一度キジムナーに恨まれた人には大きな復讐が待っている」

( ゚∋゚)「復讐?」

( ・∀・)「そう。なんだか人間臭いやつだろ。しかもそんじょそこらの妖怪よりよっぽどえげつないやつ」

( ゚∋゚)「なんだよ、もったいぶらずに教えろよ」

( ・∀・)「まあそう急ぐなって。そもそもやり方は一つじゃない。
 ただ不運が続くように呪われることもあれば、人に化けて隙を見て目玉を焼きつぶしに襲いかかることもある。
 海沿いにいりゃ引きずり込んで怖い目にあわせたりするよ」

( ・∀・)「それと、他にも言い伝えがあるんだ。
 お話の種類によるけど、雄のキジムナーにはその体格に不釣り合いな睾丸が、
 そして雌のキジムナーには不釣り合いな乳房がある場合もある」

( ・∀・)「その場合、キジムナーはそれぞれの膨んだものを利用して、裏切り者の人間の顔面に押し当てるんだ。
 そのままものすごい力でそいつを窒息死させるんだとさ」


835( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです19/19 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/16(金) 00:02:27 ID:YdZR4Pzo0
( ゚∋゚)「なーるほど、雌のキジムナーに絡まれていれば、どっちにしろジョルジュには幸せだというわけか」

( ・∀・)「そういうこと。あの呪いのお札もキジムナーにはぴったりな意味だと思うし」

( ゚∋゚)「なんて書いてあったんだ?」

( ・∀・)「妖怪さん、お友達になりましょう」

( ゚∋゚)「呪いっぽくないな」

( ・∀・)「そんな本気で呪われるようなこと書かないさ。でも人間と遊びたいキジムナーはよってくるかも」

( ゚∋゚)「そしたら今頃ジョルジュは楽しんでいるかもなー。
 あれ、なんか窓の外明るくないか?」

( ・∀・)「あれ、なんだろ……うわ、ホテルの前の木が燃えてる!」

(;゚∋゚)「ええ!? ここ大丈夫か?」

(;・∀・)「さすがに何かあったら連絡が来るだろうし、もう消防隊来てるみたいだから大丈夫だろうけど。
 誰だろう、煙草とかの残り火かな。危ないことしやがるぜ」

「まったくなー」

最後に誰の言葉が聞えたのか、結局二人はわからないままだった。




~おわり~


837 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/16(金) 00:05:38 ID:YdZR4Pzo0

  (
   )
  i  フッ
  |_|




ガラケーの方は、こちら
( ^ω^)百物語のようです2013( ω  )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1372396645/

[ 2013/08/16 22:25 ] 百物語のようです2013 | CM(0)
[タグ] ( ゚∀゚)


コメントの投稿


 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。