まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

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 (,,゚Д゚)心霊調査のようです


781 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:04:57 ID:TB6qx7aU0

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782(,,゚Д゚)心霊調査のようです 1/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:06:30 ID:TB6qx7aU0
海の上に夕日が浮かんでいる。

(*゚∀゚)「きれいだねー」

横で小さな女の子が言う。
名前はつー。見た目は小学校の中学年くらいか。

(,,゚Д゚)「……」

俺はつーの横顔をずっと見ていた。
背丈のために、見下ろす形になっていたが。

頬が赤く火照っているのは、夕日のせいでもあり、
そもそもつーの頬がやや赤みを帯びているからでもあった。
彼女は顔が丸く、背の小さな女の子だった。

どこにでもいる女の子。
ただ、足の先がぼやけて消えているだけ。

(*゚∀゚)「おじさん、おじさん」

つーが俺に声をかける。


783(,,゚Д゚)心霊調査のようです 2/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:08:01 ID:TB6qx7aU0
(*゚∀゚)「今度は何して遊ぶ? お石で遊ぶ?」

(,,゚Д゚)「元気がいいな」

(*゚∀゚)「うん! 久しぶりに人と会ったから!」

無邪気な笑顔を見る。
この笑顔を見てどうして、この子が自殺を促しているなどと思えるのだろうか。


     ★     ★     ★


(,,゚Д゚)「自殺の名所?」

あの日、俺は旧友であるフサから唐突にその話を聞いた。

ミ,,゚Д゚彡「そうらしいんだ。俺らが良く遊んでいたあの海岸、少し小高い場所があっただろ?」

(,,゚Д゚)「ああ、あったな。ネズミ落としって言うんだっけ。落ちたらもう登れなさそうなところ」

ミ,,゚Д゚彡「あそこで自殺が多発したらしい」

そうか、前から危ないって言われていたものな、そう言おうとして、俺は違和感に気付いた。

(,,゚Д゚)「自殺?」


784(,,゚Д゚)心霊調査のようです 3/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:09:33 ID:TB6qx7aU0
ミ,,゚Д゚彡「そう、自殺」

どういうことだろう。
俺が学校に通っていたころは、少なくともまだ自殺者などいなかったはず。
せいぜいひとつの事故があっただけだ。

俺の怪訝そうな顔をみたからか、フサは軽く頷いた。

ミ,,゚Д゚彡「俺らのいた頃のじゃないよ。俺らがいなくなってから、自殺者が現れたらしい。
 で、すっかり不気味な場所として有名になっちゃったんだとさ」

(,,゚Д゚)「そうか……あのあとまたあったのか。
 学校も潰れているしな。廃校と自殺の名所、そりゃあ有名になるわけだ。
 しかし廃校したのならとっとと撤去すればいいのにな」

俺がぼやくと、フサもまったくだと言うように顔を顰めてくれた。

ミ,,゚Д゚彡「その事情もまあわかっている。あの頃は不景気だったし、それに……
 こういっちゃなんだけど、撤去しない方がいいこともある」

フサの言い淀み方で、俺はすぐに察した。

(,,゚Д゚)「……金か」

ミ,,゚Д゚彡「そうだと思うよ。実際全国的に有名になってきているわけだし」

人の死が金を呼ぶ、それで地元が潤う。嫌な話だ。


785(,,゚Д゚)心霊調査のようです 4/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:11:03 ID:TB6qx7aU0
ミ,,゚Д゚彡「そこで今回の依頼だ」

フサは煙草を灰皿にこすりつける。
煙が一瞬広がり、細い線となって消えた。

ミ,,゚Д゚彡「自殺の名所になっている原因を探れと」

(,,゚Д゚)「……いったい誰がそんな依頼を?」

俺は興味本位から質問した。

フサは時折依頼を受けて、霊現象の調査・解決をしている。
多少霊感があるだけなのだが、どうもこの仕事はお金になるらしく、長々とゴーストバスターズの真似ごとをしているとのことだ。

別に何か衝撃波でも出してお化けを吹きとばしたり、そういうことはできない。
できるのはお化けの悩みを聴く、それだけ。

ミ,,゚Д゚彡「依頼をしてきたのは新しい村長だよ。前まであそこを牛耳っていた地主の一族が絶えたから、村長が変わったんだ。
 それで、村をもっと発展させたい、もっと明るく、ぱーっと。古いものもぶっ壊したい。
 廃校も壊したいけど既得権益がある。だからまず霊現象から解決したい。こういうわけさ」


786(,,゚Д゚)心霊調査のようです 5/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:12:42 ID:TB6qx7aU0
(,,゚Д゚)「はー、なるほどね。良いんじゃないの、俺も辛気臭いよりその方がいいや」

ミ,,゚Д゚彡「じゃあ協力してくれるよな?」

(,,゚Д゚)「ああ、そういうことか。またか」

俺には別に霊感は無い。でも腐れ縁ということもあり、フサの携わった依頼の手伝いを良くしていた。
まったく霊感が無いからこそ、下手に反抗もされずに無事でいるらしい。


     ☆     ☆     ☆


俺の前にいるつーには足は無い。どうみても、幽霊だ。
俺のことを霊感なしと判断したのフサである。あいつの読みは違ったんだろうか。

(*゚∀゚)「おじさん、あそこ言ってみようよ」

つーはそう声を上げると、指を指した。件の崖がある。

(,,゚Д゚)「……」

俺は自分の顔がこわばるのを感じた。
まさか自分をつれていこうとしているのか。


787(,,゚Д゚)心霊調査のようです 6/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:14:36 ID:TB6qx7aU0
(*゚∀゚)「どうしたの?」

つーいつの間にか足元に来ていた。さっきまで岩場の方でしゃがんでいたのに。
やはりこの子は幽霊なのだと感じ、微かに寒気を感じた。


     ★     ★     ★


俺の仕事は某情報誌のライターだった。
いまどきは情報誌だけで生きていけるわけではない。ネットに記事を書いていたりもする。

政治や社会問題を扱う仕事は競争が激しい。
しかしライターになりたいやつは誰だって、そのような問題に接し、世の中の役に立つような情報を発信したいと思うはずだ。
もちろん俺だってその一人だった。

でも時期も機会も悪く、与えられたのは胡散臭い会社の胡散臭い記事の仕事だった。
配属された時、ちょうど幽霊特集を組む仕事に回された。
心の中では嘲っていたものの、仕事とあらば仕方が無い。
お化けの話のネタのために、小学校時代からの旧友だったフサに相談した。

本当は余計に借りをつくりたくはなかったのだが。


788(,,゚Д゚)心霊調査のようです 7/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:15:36 ID:TB6qx7aU0
崖の話を聞いてから、俺はフサに言われた通り、まずは村長と接触した。
村長は若く、力に満ち溢れた青年だった。
古い因習をたたき壊すにはこれくらいやる気に満ちていないとならないのだろう。

(`・ω・´)「それで、ギコさん。聴きたいこととは?」

ちなみにフサは俺のことを自分の調査の部下などと紹介していたらしい。
話はスムーズにいくが、あまり気持ちのいい身分ではなかった。

(,,゚Д゚)「心霊調査のためにはまず、その心霊が現れる理由を知らなくてはなりません。
 幽霊というのは何かこの世に未練があるから現れるんです。ですので、その未練とは何なのか知りたい」

全てフサの受け売りである。

(,,゚Д゚)「何か昔、幽霊と関係あるような事件とか、ありませんでしたか」

(`・ω・´)「事件、ですか……自殺がまず最初に騒がれたのが15年前なんですよね。
 15年前、あの近くの小学校がまだやってましてね、そこにいたつーという女の子が身を投げて」


     ☆     ☆     ☆


(*゚∀゚)「あの丘の下にね、ほら穴があるの」

つーは説明してくれた。


789(,,゚Д゚)心霊調査のようです 8/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:17:08 ID:TB6qx7aU0
(,,゚Д゚)「そこに俺を連れていくのか?」

(*゚∀゚)「うん。連れていったほうがいいって」

(,,゚Д゚)「いい?」

(*゚∀゚)「きこえるの」

誰かが呼んでいるのか。

岩場が歩きにくかったが、足のないつーは空中に浮かんで、すーっと進んでいく。
俺もなんとかついていく。
革靴にはつらい。


     ★     ★     ★


(`・ω・´)「15年前に、心当たりでもあるんですか」

(,,;゚Д゚)「いえ……実は私もそこの小学校にいたのですが」

(`・ω・´)「なんと、ではまさかあの自殺も」

(,,;゚Д゚)「いいえ、その頃は高校生でしたし、もう引っ越していました」


790(,,゚Д゚)心霊調査のようです 9/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:18:35 ID:TB6qx7aU0
(`・ω・´)「引っ越し……?」

村長が首を傾げた。
自殺があってから離れるのはわかる、その前に引っ越すのはどういうことなのだ。
そう疑問を抱いた顔だった。

(,,゚Д゚)「実は、仲の良かった子が亡くなったんです」

そういえば、俺はふと思い出した。
むしろどうして今まで忘れていたのだろう。

(,,゚Д゚)「その子、あの岩場で発見されたんです」

気付いたことを言いながら、俺は自分の心臓が少しだけ鼓動を速めるのを感じた。
まさか彼女が関係あるというのか。

(`・ω・´)「気になりますね。いったいどうして岩場で発見されたんですか?」

(,,゚Д゚)「改修中の川に、落ちたんですよ……それで海まで流れていって」
海流に乗って偶然岩場へ。沖にいってしまわなくてよかった」

 ギコくん……

はっとして、振り返る。
村役場の応接室、何もない。何も聞こえるはずない。


791(,,゚Д゚)心霊調査のようです 10/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:20:02 ID:TB6qx7aU0
(`・ω・´)「大丈夫ですか?」

村長が心配そうに声をかけてくれた。

(,,;゚Д゚)「え、ええ。ちょっと。こんな話題をするもんですから」

自分には霊感は無いはず。危険なこともないはず。
あのとき死んだ、しぃになんて会わないはず。


     ☆     ☆     ☆


ほら穴は薄暗かった。
ぎりぎり差し込んでいる太陽の光も、もうじき消えてしまう。
深い青に入口は閉ざされてしまうだろう。

彼女はいた。
あの頃と変わらない、小学生の姿のまま。

「ギコくん」

声は確かに聞こえた。あの応接室のときよりもはっきりと。
暗いせいだろうか、青白く見えるのは。
もともと肌の白い子どもであったが、殊更にそう見える。


793(,,゚Д゚)心霊調査のようです 11/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:21:32 ID:TB6qx7aU0
(,,゚Д゚)「しぃ」

俺はあのときと同じように名前を呼んだ。


     ★     ★     ★


俺は役場の外に出て電話をかけた。相手はフサだ。
電話には出ない。あいつはいったい何を考えているんだ。
俺は焦った。嫌な予感がした。
もし岩場にいる幽霊がしぃだというのなら、彼女は自分を狙っているに違いないのだから。

二回目、三回目、連続してコールする。
舌打ちして、それからはっとして、あたりを見回す。
すると時代錯誤のような公衆電話がひとつ見つかった。

一回目のコールでけりがついた。

ミ,,゚Д゚彡「……あ、ギコか」

しまったーとでもいうような冗談めいた声がする。

(,,゚Д゚)「なんで俺の電話にでねえんだよ」

ミ,,゚Д゚彡「いやー、びびってるかなーって思って」

フサの口調からよくわかる。あいつはわかっていたのだ。
この事件の裏側にしぃがいることを。


794(,,゚Д゚)心霊調査のようです 12/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:23:01 ID:TB6qx7aU0
(,,#゚Д゚)「ふざけんなよこら」

ミ,,゚Д゚彡「いやいや、別にふざけているわけじゃないよ」
 逆に、正直に言ったところで君はそこにいかないでしょ」

俺は黙った。

ミ,,゚Д゚彡「心当たり、あるんでしょ」

図星だった。
何も言い返すことは無い。

ミ,,゚Д゚彡「だから、行きなって。大丈夫、君の体力なら生きていけるはず」

(,,゚Д゚)「なんでそう言えるんだよ」

ミ,,゚Д゚彡「100%見た目だけで判断してるよ」

(,,#゚Д゚)「てめえ」

何を言う前に、電話は切られてしまい、もう二度と繋がることはなかった。


     ☆     ☆     ☆

しぃ。
あの日、俺は彼女に会っていた。まだ雨が降り出す前だ。


795(,,゚Д゚)心霊調査のようです 13/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:24:33 ID:TB6qx7aU0
俺たちは小学校三年生だったか、それくらいだった。
川で遊んでいたんだ。暑かったから。
それで、雲行きが怪しかったから、陸に上がろうとしたんだ。

でも、そこで風が吹いて、しぃの帽子が飛んでいった。
しぃはそれを追って、また川に入って、そして突然転んだ。

それっきり、浮かんでこなかった。

(,, Д )「俺は、すぐあがるだろうと思って、一回だけ名前を呼んで、みていた。
 でもお前は出てこなかった。もう、俺は怖くて怖くて」

(,, Д )「すぐに大人でもなんでも呼べばよかったんだ。そうすれば助かったかもしれない。
 だけど俺は足がすくんで動けなくて。たまたま自転車で通りかかったおっちゃんに、あぶねえぞーって声を掛けられて」

(,, Д )「それでタガが外れたように、駆け出した。聴いたことない大きな音も鳴ってて、怖くて逃げた。
 家に帰って、布団にこもって、ガタガタ震えていた。
 きっと助かる、きっと、俺は悪くない、そう言って」

(*゚ー゚)「見捨てたんだ」

 最後の言葉はしぃが紡いだ。薄暗くてよく見えないが、口元が微笑んでいるように見えた。


796(,,゚Д゚)心霊調査のようです 14/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:26:02 ID:TB6qx7aU0
(,, Д )「しぃ……」

俺は今、目の前でまた彼女を見ている。
彼女もまた足が無い。


     ★     ★     ★


フサとしぃは家が近所だったはずだ。
それでずいぶんと仲良かったのを覚えている。

しぃが死んで、葬式場でずっとフサは泣いていた。
俺はその姿を見て、居た堪れなくなって、中学生になったころになって、ようやくフサに打ち明けた。

ミ,,゚Д゚彡「見殺しにしたのか。臆病者め」

フサは俺のことをそう評していた。
でも、そこで猛り狂うにはもう時間が経ち過ぎていたようだ。

ミ,,゚Д゚彡「おまけに行動も遅い、どんくさい、面倒な奴め」

俺はその言葉を悔しく聴いていたことを覚えている。

ミ,,゚Д゚彡「それじゃあ約束してくれ、これからはなんでも俺の言うことを聴くって」

それがフサとの腐れ縁だった。


797(,,゚Д゚)心霊調査のようです 15/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:27:32 ID:TB6qx7aU0
そうだ、そのはずだ。まさかフサが俺を自殺に追い込もうなどとするはずはない。
俺は一瞬頭に浮かんだ疑問を、そうして理屈で跳ね返した。
あいつにはきっと、俺としぃが会った方がいいと考えたんだ。

それはたぶん、しぃを供養するため。


     ☆     ☆     ☆


しぃがすーっと、近づいてくる。
岩場も水辺も関係ない。宙を浮いてくる。

すでに日は沈んでいる。
あたりは暗く、星の光はほら穴を照らすには明らかに弱かった。

しぃは、髪が少しだけ長いようだ。濡れていて、ふわりと浮かない分、伸びているように見えた。

(*゚ー゚)「ギコくん」

もう一度、しぃが言う。徐々に俺に近づきながら。

俺は眼を開いていた。

何があろうとも閉じるつもりはない。だってあのとき見捨ててしまったのは本当なのだから。

しぃの体が後数十センチ、数センチ、数ミリ……


798(,,゚Д゚)心霊調査のようです 16/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:29:02 ID:TB6qx7aU0
背筋に悪寒が走る。
いったいどうして、しぃが自分を殺さないと断言できる。どこにそんな確証がある。

フサを信じるのか。でも、俺は。

感触はなかった。
でもしぃの体はもう、俺の体に触れていた。見た目では、そうだ。感覚がないだけなのだ。


     ★     ★     ★


岩場についた。すでに夕暮になろうとしている。

波の音が静かだ。今日の天気は穏やか。雨は降らないで済むだろう。

岩場に女の子が見えた。
今は夏休みだ。子どもがいても不思議ではない。

でも、どうしてこんなに不安になるのだろう。

女の子がこちらを向いた。手を振っている。

(*゚∀゚)「待ってたよ、おじさん」

女の子の名前はつーと言った。


     ☆     ☆     ☆


799(,,゚Д゚)心霊調査のようです 17/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:30:42 ID:TB6qx7aU0
(*゚ー゚)「間違ってるよ」

しぃはあまりにも小さかった。
当時でも小さかったのだから、今ではなおさら。

俺のお腹のあたりから、しぃの声がした。
消え入るような、か細い声。

俺はしぃの頭の上だけを見ていた。
つむじが見える。濡れ髪なので、はっきりと。

(*゚ー゚)「私はギコくんをびっくりさせようとしていたの」

しぃは静かに話しだした。

(*゚ー゚)「転んだのは本当だけど、あのあとすぐに起き上がったら恥ずかしいだけだった。
 だから、ちょっと我慢して、それでギコくんが近づいてきたらびっくりさせようと思ったの」

しぃが淡々と話を続けていく。

(*゚ー゚)「だけど来なくて、しょうがないなあって思って、顔を上げようとしたら、急にすごい力がかかって」


800(,,゚Д゚)心霊調査のようです 18/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:32:28 ID:TB6qx7aU0
(,,゚Д゚)「鉄砲水っていうんだ」

あの時のことを俺は思い出した。
聴いたことのない大きな音が鳴っていた。
あれが鉄砲水が来ることのサインだと知った時、すでに俺はこの村にはいなかった。

(,,゚Д゚)「そのときは、知らなかった」

(*゚ー゚)「いいよ」

 顔は見えないが、しぃの声は笑っているように感じた。

(*゚ー゚)「死んじゃうとね、だんだんと難しいこと考えられなくなるの。
 寂しいって感じたら、ほんとにそれしか考えられなくなって」

(*゚∀゚)「あたしはそれで、姉ちゃんに呼ばれたんだ」

つーが横から言う。

ギコはそちらを見やる。
相変わらず、つーは笑っていた。
しかしその体はずいぶんと薄くなっている。

(,,゚Д゚)「妹、いたんだな」

少しだけ似ている。頬の赤いところとか。

(*゚ー゚)「うん」


801(,,゚Д゚)心霊調査のようです 19/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:34:25 ID:TB6qx7aU0
(*゚∀゚)「あたしが死んじゃってから、なんだかやたらと飛び込む奴がいたけど、
 姉ちゃんに呼ばれたのはあたしだけだよ」

これだけ明るいつーが自殺すれば、何か怪しいものがこの丘にあると思われたのだろう。
真相はそんなところなのだろう。

(*゚∀゚)「姉ちゃん。あたしこそ姉ちゃんが心配で、それだけが気がかりでここにいたんだ。
 でももう大丈夫みたいだな」

その言葉が聞こえた。
そしていつの間にか、霧が晴れるようにして、つーはいなくなっていた。
未練がなくなれば幽霊は消える。いつぞやのフサの言葉を思い出した。

(*゚ー゚)「ギコくん」

しぃの声。

(*゚ー゚)「ありがとう」

それが最期の言葉だった。
顔を向けた時には、もうしぃの姿も無くなっていた。

最初からいなかったようでもあった。

波の音だけが静かに、ほら穴に響いていた。


802(,,゚Д゚)心霊調査のようです 20/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:35:33 ID:TB6qx7aU0
後日、フサに会った。

ミ,,゚Д゚彡「ありがとー」

ずいぶんと調子のよさそうな声で礼を言われた。
俺からはとても話す気になれない。

ミ,,゚Д゚彡「しぃの幽霊が人を呼ばないようにしているのはなんとなく感じたんだ。
 それでも人が来ちゃう。いったん名所と名付けられたら、なかなか払拭できないんだから困るよ」

(,,゚Д゚)「……本当にな」

ミ,,゚Д゚彡「お、ようやくしゃべったね。ひどい声だね」

(,,゚Д゚)「うるせえな」

ミ,,゚Д゚彡「その歳になって喉をからすほどなんて、よっぽど」

俺は手振りだけでフサを止めた。
もういい。反論するのも疲れた。喉も痛い。

俺とフサはあのほら穴に来ていた。
花を供えるためだ。

これからは自殺者が来ないように、村が盛り上がってくれればいい。

波の音がまた聞える。
昔と変わらない。人の思いをすべて包み込むように、音を響かせて。

余談だが、事故現場に献花をするのは、まだ自覚のない霊魂に死んでいることを自覚させるためらしい。
もう未練など断ち切ってしまえと伝えるために。




~おわり~


803(,,゚Д゚)心霊調査のようです 20/20 ◆MgfCBKfMmo :2013/08/15(木) 21:36:23 ID:TB6qx7aU0

  (
   )
  i  フッ
  |_|



( ^ω^)百物語のようです2013( ω  )
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1372396645/

[ 2013/08/16 21:32 ] 百物語のようです2013 | CM(0)
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