まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

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 (´・ω・`)くらげのようです


1 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:37:17.68 ID:LeuYEzABO
僕は昔からくらげが大好きだった。

(´・ω・`)「くらげ、くらげ、くらげ」

白く半透明で、ふよふよと揺らめいていて、
足がたくさんあって、まあるくて、幸せで。

(´・ω・`)「くらげ、くらげ、くらげ」

ただ流されているだけなのに、自分の意志で動いているようで、大好きだった。

(´・ω・`)「くらげ、くらげ、くらげ」

生まれ変わったらくらげになりたいと、本気で思っていた。




(´・ω・`)くらげのようです









2 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:40:05.78 ID:LeuYEzABO
( ^ω^)「おはようだお!」

(´・ω・`)「ああ、おはようブーン」

朝、学校に向かう途中で、僕は必ず内藤くんと出会う。

( ^ω^)「ショボン、数学の宿題やったかお?」

(´・ω・`)「数学って3限でしょ?」

( ^ω^)「そうだお」

(´・ω・`)「体育が2限でしょ?」

( ^ω^)「そうなのかお?」

(´・ω・`)「どうせ見学だし、1限の間にやるつもり」

( ´ω`)「お……」

(´・ω・`)「嘘だよ。やってあるから見せてあげる」

( ^ω^)「本当かお!? だからショボンは大好きだお!」

僕たちは他愛もない会話を交わして、学校へと足を進める。


5 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:42:47.47 ID:LeuYEzABO
(´・ω・`)「ここはまずグラフを書いて、」

( ^ω^)「おっ、y=-x^2が上だお!」

たいてい2限と3限の間の休み時間には、ギコくんが登校する。

ガラッ ミ,,゚Д゚彡「…………」

( ;^ω^)「おっ」

(´・ω・`)「やあおはよう。ギコ」

ミ,,゚Д゚彡「……おはよ、ショボ」

(´・ω・`)「次数Ⅱだけど教科書あるの?」

ミ,,゚Д゚彡「ないからサボr」

(´・ω・`)「単位落として留年するつもり?」

ミ,,゚Д゚彡「じゃあ貸s」

(´・ω・`)「僕が使うからだめー」


6 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:45:06.24 ID:LeuYEzABO
ミ,,#゚Д゚彡「俺にどうしろっつうんだよ!」

(´・ω・`)っ□「はい」

ミ,,゚Д゚彡「……お前さっき教科書貸さないって」

(´・ω・`)「こんなこともあろうかと、隣のクラスの友達に借りておいたのでした」

ミ,,゚Д゚彡「早く言え」

(´・ω・`)「次はね。
      あ、そういえば、しぃちゃんが『ちゃんと1限から来なさい』って言ってたよ」

ミ,,゚Д゚彡「またお前に迷惑かけたのか、あいつは」

(´・ω・`)「迷惑ってほどでもないけどね」

ミ,,゚Д゚彡「でもあいつの相手は疲れるだろ。大丈夫か?」

(´・ω・`)「それだけギコのことが心配なんだよ、しぃちゃんは」

ミ,,゚Д゚彡「ま、考えとくさ」

それから、じゃあな、と言ってギコ君は自席へ向かった。


7 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:47:37.11 ID:LeuYEzABO
僕がギコ君と楽しくお喋りすると、いつも決まって現れるのはしぃさんだ。

(*゚ー゚)「ねえ、ショボン君」

( ;^ω^)「委員長オーラが……」

(´・ω・`)「どうしたの、しぃさん」

(*゚ー゚)「ギコのバカにもっと言ってやってよ!
     1限サボるな、って!」

(´・ω・`)「まあ、いいけど」

(#゚ー゚)「でも、今日みたいななよなよした感じじゃだめだからね!
     もっとガツンと強くさあ……」

(´・ω・`)「とりあえず希望だけは聞くよ」

(*゚ー゚)「あと、その金髪似合ってない、ってのもよろしく」

(´・ω・`)「似合ってないの?」

(*゚ー゚)「昔の、髪短かった方が似合ってた」

(´・ω・`)「ふうん」


8 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:50:20.11 ID:LeuYEzABO
(*゚ー゚)「あと、数Ⅱの追試の勉強手伝ってやって」

( ^ω^)「そこまでくるなら自分でやれば、」

(#゚ー゚)「あいつ、あたしが寄ると逃げるの!」

(´・ω・`)「しぃさん暴力的だしね」

(*゚ー゚)「まったく、昔はもっと可愛かったのに……」

(´・ω・`)「どれくらい?」

(*゚ー゚)「んー、言葉だと難しいな」

(´・ω・`)「『俺、しぃをお嫁さんにもらう!』って叫ぶくらい?」

(*////)「と、とにかくよろしくね!」

しぃさんは他人の机をなぎ倒しながら去っていった。


11 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:53:01.59 ID:LeuYEzABO
夜、僕は家族揃って夕飯を食べる。

('、`*川「はい、召し上がれー」

(`・ω・´)「おー茄子うまいな」

(´・ω・`)「……ねえ、父さん。小さい頃金魚飼ってた水槽ってどこだっけ?」

(`・ω・´)「ん~なんか飼うのか~」

(´・ω・`)「くらげ、飼おうと思って」

('、`*川「くらげ? そんなかわいくないものじゃなくて、母さんハムスターが良いな」

(`・ω・´)「なんで突然くらげ?」

(´・ω・`)「サボテンとかそういうのに癒しを感じる年頃なんだよ」

('、`*川「母さんもっと可愛いのが良いなー。ハムスターとか」

(`・ω・´)「お前金魚の時は世話できなかったよなー」

('、`*川「そうよ! でもハムスターだったら母さんもお世話するよ」

(´・ω・`)「あれは小さかったから。今は大丈夫」

(`・ω・´)「…………ま、いっか。飼えば?」

こうして、僕の生活にくらげが加わった。


12 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:55:17.54 ID:LeuYEzABO
くらげは45cmの水槽でふよふよと浮かんでいた。

(´・ω・`)「くらげ、くらげ、くらげ」

水に浮かび流されるだけでない。くらげは確かに意志を持って浮かんでいた。

(´・ω・`)「くらげ、くらげ、くらげ」

頻繁に脈動を繰り返し、水に透ける。

(´・ω・`)「くらげ、くらげ、くらげ」

どくん、どくん、どくん。

(´・ω・`)「どくん、どくん、どくん」

くらげ、くらげ、くらげ。

僕は自身の胸に浮かぶくらげに手を当て、眠るのだ。


14 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:57:57.72 ID:LeuYEzABO
その日、僕は夢を見た。
全てのものがゆらゆら揺らぎ、僕の意識はあわあわ慌て、僕のくらげはくるくる狂う夢だ。

どくん、どくん、どくん。

そのうち、45cmの水槽がふわふわ流され、僕の目の前に浮かぶ。
僕は水槽に、柔らかく会釈をする。

どくん、どくん、どくん。

あなたのくらげはどんなくらげですか?
ああ、白く半透明でふよふよ揺らめいて足がたくさんあってまあるくて幸せな良いくらげですね。

どくん、どくん、どくん。

僕のくらげですか?
赤くグロテスクで一ヵ所に縛られて太い足が4本で握りこぶしほどのせわしない悪いくらげですよ。

どくん、どくん、どくん。

交換、してくれるんですか?
ああ、嬉しいなあ。

どくん、どくん、どくん。

僕の赤いくらげは、赤い線を引きながら、漂って行った。

くらげ、くらげ、くらげ。


15 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 22:59:50.67 ID:LeuYEzABO
僕は夢から目覚め、学校へと向かう。
今日は内藤くんといっしょではなかった。

ミセ*゚ー゚)リ「あれー? 今日は内藤といっしょじゃないのー?」

(´・ω・`)「ああ、ミセリちゃん。今日は会えなくてね」

ミセ*゚ー゚)リ「あんなどんくさいやつ、放っておけばいいのにー」

(´・ω・`)「ま、僕がいないとどうしようもなくなっちゃうでしょ?
      そうなったら夢見が悪いじゃん」

ミセ*゚ー゚)リ「ふうーん、やっさしいねえ。ショボは」

(´・ω・`)「んなこたあねえ」

ミセ*゚ー゚)リ「あっははーw うけるw
      あ、今度さヨウ高の娘とカラオケ行くんだけど、
      男女比合わないからこない?」

(´・ω・`)「調子が良かったらね」

ミセ*゚ー゚)リ「またそれー?w ホント病弱なんだからーw」

( ;^ω^)「おーっ、ギリギリだお」

ミセ*^ー^)リ「じゃねーw」

(´・ω・`)「じゃあねー」


16 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:01:08.18 ID:LeuYEzABO
( ^ω^)「ミセリさん、どうしたんだお?」

(´・ω・`)「内緒」

( ^ω^)「えー、ずるいお!」

(´・ω・`)「ブーンこそどうしたのさ? 遅れるなんて珍しいね」

( ´ω`)「寝坊した上に、朝飯がすき焼きだったおー」

(´・ω・`)「ダイナミックだね」

( ^ω^)「で、ミセリさんは……って、僕1限の準備してねえ!」

内藤くんはロッカーへと走り、それからチャイムが鳴った。
残念ながら厳しい先生によって、チャイム時に着席していなかった内藤くんは、遅刻となった。


17 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:04:19.88 ID:LeuYEzABO
昼休み、僕は隣のクラスへ打田くんを訪ねにいった。

(´・ω・`)ノ「やほー、ドクオ」

(;'A`)「あ、あ、うん」

(´・ω・`)「ほら、やほー、でしょ」

(;'A`)ノ「や、やほー。ショボン」

(´・ω・`)「マンガ、ありがとうね」

(;'A`)「あ、おもしろかっ、……た?」

(´・ω・`)「うん、おもしろかった。3巻の話とか最高だね。トソンに親近感感じちゃった」

(*'A`)「あ、うん! お、おれもそこが好き。
    発作で倒れる寸前の表情とアングル、モノローグの入れ方、なにもかも最高だよ!」

(´・ω・`)「だよねーw 続き、また貸してー」

(*'A`)「うん。10巻までで、だ、大丈夫?」

(´・ω・`)「だいじょぶだいじょぶ。
      あ、じゃあ帰るわー。お昼食べなきゃ」

(*'A`)ノ「じゃあ、ね?」

(´・ω・`)ノ「またねー」


18 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:07:26.10 ID:LeuYEzABO
( ^ω^)「おー、ショボン、どこ行ってたんだお?」

(´・ω・`)「んー? 隣のクラスのドクオんとこ」

( ;^ω^)「おー、オタクのドクオかお」

(´・ω・`)「まあねー。マンガ貸してもらってたんだ」

( ^ω^)「どうせ、女の子がいっぱい出てくるやつだお。そんで萌えー、とか言うんだお」

(´・ω・`)「んーん、月刊VIPのやつ」

( ^ω^)「ふーん」

(´・ω・`)「それに、ドクオはオタクだけど、萌えばっか見てるやつじゃないよ」

( ^ω^)「そうなのかお?」

(´・ω・`)「むしろ、ストーリー構成と演出で見てる感じかなー。結構ストイックかも」

( ^ω^)「むー……」

(´・ω・`)「どったの?」


19 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:10:18.99 ID:LeuYEzABO
( ^ω^)「ショボンって、誰とでも仲良いおね」

(´・ω・`)「なんで?」

( ^ω^)「だって、僕みたいな地味なやつ、
       ギコくんみたいな怖い人、
       しぃさんみたいな女の子、
       ミセリさんみたいな派手な子、
       ドクオくんみたいなオタク、
       誰とでも仲良くできるお」

(´・ω・`)「……そうかな?」

( ^ω^)「だおだお」

(´・ω・`)「…………そうでもないよ」

( ^ω^)「ま、なんかうまく空気に流れて、自分で動いてる感じだおね」

(´・ω・`)「…………」


21 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:13:27.31 ID:LeuYEzABO




空気に流れて自分で動いてる?

僕が?



そんな訳ない。

僕は流されているだけだ。



僕は、自分で動けない。

動けっこ、ないんだ。



僕は、くらげじゃないから。







22 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:16:06.56 ID:LeuYEzABO
家に帰る。水槽の前に立つ。

(´・ω・`)「…………」

くらげは相変わらず、白く半透明でふよふよと揺らめいていて足がたくさんあってまあるくて幸せだった。

(´・ω・`)「…………」

僕は相変わらず、肌色でグロテスクで日常に縛られていて太い手足が4本あって握りこぶしを作って不幸せだった。

(´・ω・`)「…………」

二匹のくらげは、生きているのか死んでいるのか定かではなく、ただそこに浮かんでいた。


23 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:19:29.11 ID:LeuYEzABO










    ゆ ら り 、  ゆ ら  り 、  ゆ ら あ  り  。













24 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:22:12.45 ID:LeuYEzABO
また、夢を見た。

僕とくらげが浮かんでいた。

くらげは青い水の中。
僕は汚い人の中。

くらげは水を、吸っては吐いて吐いては吸って。
僕は人を、吸っては吐いて吐いては吸って。

そうしてリズムを刻む。



どくん、どくん、どくん、くらげ。



どくん、くらげ、くらげ、くらげ。






26 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:25:19.36 ID:LeuYEzABO
朝、学校への道。
内藤くんが僕を見つけて近づいてくる。

( ^ω^)「おはようだお!」

(´・ω・`)「…………」

( ^ω^)「おはようだお!!」

(´・ω・`)「…………」

(♯^ω^)「無視すんなお!」

(´・ω・`)「うっせえんだよ豚が」

( ^ω^)「……え」

(´・ω・`)「毎日毎朝しつこい。
      何? 僕以外に友達いないの?
      ああ、そりゃこれだけうざけりゃいる訳ないな。
      そのくせ、人のことは怖いだのオタクだのバカにするし、
      バカなの? 死ねよ。
      身体に障るからあんまりイライラさせないでくれる? 死ねよ」

(;^ω^)「…………」

くらげは、水を吸って、吐くんだ。
僕だって、人を吸ったら、吐かなければ。


29 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:27:48.94 ID:LeuYEzABO







ああ、くらげになりたいなあ。
生まれかわって、くらげになりたい。


吸って吐いたら、くらげになれるかな。










31 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:30:31.09 ID:LeuYEzABO
学校に着いた。もちろん、僕一人だ、

ミセ*゚ー゚)リ「あ、ショボ。今日もひとりー?w」

(´・ω・`)「…………」

ミセ*゚ー゚)リ「内藤はどうしたの? さすがのショボも嫌になった?」

(´・ω・`)「くさい」

ミセ*゚ー゚)リ「ん?」

(´・ω・`)「お前くさい。
      なんなの? その顔。著作権でも主張したいの?
      化粧品でカバーしないといけないほど体臭がひどい訳?
      ああ、よく見ると体臭ひどそうだね。
      とにかく、光化学スモッグにも匹敵してるから寄らないでくれる?
      気分悪い。発作起きそうなんだけど」

ミセ#゚ー゚)リ「…………」


33 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:33:34.11 ID:LeuYEzABO
2限と3限の間。ギコくんが来た。
向こうは僕をちらりと見たが、僕は一目もくれない。
さらに、寄ってこられる前にギコくんから離れる。
君子危うきに近寄らず。
あんな危険な人、近づかないに限る。
身体がいくつあっても足りないよ。


37 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:35:18.21 ID:LeuYEzABO
(;'A`)「あ、う、ショボン?」

(´・ω・`)「…………」

(;'A`)「ぁ、あれ、なんか……イライラしてる」

(´・ω・`)「…………」

(;'A`)「うっ、えっ、と……じゃあ、コレ、約束の……マンガ」

(´・ω・`)「…………」

(;'A`)「あっ、じゃ、じゃあ、……俺、行く、ね?」

(´・ω・`)「…………オタク」

(;A;)「っ……」


38 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:37:16.58 ID:LeuYEzABO
(´・ω・`)バクバク

食べる。

(´・ω・`)ムシャムシャムシャ

食べる。食べる。

(´・ω・`)ガツガツガツガツ

食べる。食べる。食べる。

('、`;川「どうしたの!? ショボン!
      そんな、食べ過ぎよ! そんなに食べたら、身体に、」

邪魔するな。

(>、<;川「きゃあっ!」

僕はくらげになるんだ。



吐く。






39 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:40:12.64 ID:LeuYEzABO
それから、辺りは一面水浸しだった。
僕はただ、空気に流れ人に流れ水に流れていただけだ。
だから、なぜ水浸しなのかとか、いつから水浸しなのかとかを、まったく知らない。
とにかく水浸しで、僕は水にふよふよと浮かんでいる、その事態が重要なのだ。
ただ、もしかしたらまたもや夢なのかもしれないという推測が僕の頭にうかんだ。

水底に沈んでいるのは、僕らの街。郊外にある、住宅街。
それらを見下ろし、僕らは浮かんでいる。
水面には太陽が輝き、屈折した光を漂わせる。

( ^ω^)
ミ,,゚Д゚彡
ミセ*゚ー゚)リ
('A`)
('、`*川
(`・ω・´)

周りを見渡せば、僕だけじゃない、たくさんの人や犬が浮かんでいた。


42 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:43:09.08 ID:LeuYEzABO
知っている人も知らない人も、水は区別なく包み、浮かばせる。

ゆらり、ゆらり。

僕らはまるで、くらげのようだ。
胸にくらげを飼う、くらげなんだ。

どくん、どくん。

みんなの胸にくらげが棲んでいる。
みんなの体をくらげが動かしている。
僕らはくらげでできている。


僕の胸から、くらげが飛び出した。
小さく丸い、半透明のくらげだった。
こんな小さなところに収まるのは嫌だと言わんばかりだった。

くらげ、くらげ、くらげ。

僕は、くらげに手を伸ばす。


44 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:45:18.19 ID:LeuYEzABO
ねえ、待って。行かないでよ。

どくん、どくん、どくん。

僕を置いて行かないで。
僕と一緒にいてよ。お願いだよ。

くらげ、くらげ、くらげ。

みんな、くらげがいるのに、僕だけいないなんて不公平だ。
僕も君が欲しい。行かないで。
お願い! 助けて!

ゆらり、ゆらり、ゆらあり。

なんで僕だけくらげがいないの!
僕からいなくならないで!
待って、行かないで、一緒にいて!
お願いだ!



お願いだよ……


45 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:48:02.84 ID:LeuYEzABO






くらげはたゆたいながらどこかへ流れて行った。

僕は、ふよふよとただ漂っている。

みんなと一緒に漂っている。









49 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:50:41.80 ID:LeuYEzABO















水槽の中のくらげが生きているのか死んでいるのか、僕は知らない。


51 : ◆DlrnbwY1Kc :2009/04/26(日) 23:52:22.13 ID:LeuYEzABO
yuraari_re.jpg


(´・ω・`)くらげのようです
http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1240753037/

[ 2012/12/29 10:48 ] 短編 | CM(0)
[タグ] (´・ω・`)


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