まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

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 -5- JCシイはロリコン変態鬼畜野郎にペロペロされちゃうようです

596JC 1@転載は禁止 :2014/07/21(月) 16:28:50.80
その頃、ドクオはショボンを興奮させていた。

ショボンの攻撃を幾度となくかわし、時には反撃さえしてみせるドクオとの戦いが、楽しいのだ。

(*´・ω・`) ふふ…ふふふふふ

('A`;) このっ!

槍は持ち手を滑らせ、柄を保持する位置を自在に変えることで間合いが変化する。

刺突をかわしても、柄のしなりと身体を支点とした梃子の原理を用いた打撃に襲われ。

被撃した際の衝撃と呪術で動きが一瞬阻害されると、すかさず転回した槍がドクオの軸足を襲う。

それでもと、呪術により焼ける痛みを堪え槍を片手で掴むも。

ドクオが体重を乗せきらぬうちにショボンは強く押し込んでバランスを崩し、さらに柄を伝うように跳び蹴り。


597JC 2@転載は禁止 :2014/07/21(月) 16:35:35.99
ドクオはもう片方の腕で防いだが、ショボンは脚をひらくと槍を引き寄せるようにしてドクオに近付きつつ落下、そのままドクオの足を絡める。

察知していたドクオは上げていたため絡まれずに済んだ片足で踏みつけようとするも。

ショボンはその足を片手で掴み、稼いだ僅かな時間でドクオの身体を地面に横たえた。

槍を掴んでいた側から倒れたせいで、受け身をとれなかったドクオは痛みと衝撃で手の力が緩む。

それを柄から感じ取ったショボンは槍を引き寄せながら立ち上がり、直後に飛びかからんとしたドクオを打ち下ろす。

(゚A゚;) かっ!

刀剣に比べてしまえば切れ味こそ鈍いものの、呪術が施された鋭利な穂が頭にめり込んだ。

(*´・ω・`) ハアッハアッハアッ

598JC 3@転載は禁止 :2014/07/21(月) 16:39:29.27
人間ならば、とっくに意識を手放している。

耐えきれず死ぬことだって有り得る。

だが酒呑童子が首をはねられて尚兜を食い破ったように、鬼の持つ生命力は凄まじい。

受けた傷も致命傷でなければたちどころに治る。

…はずなのに、呪術によって焼かれた傷は癒えずにドクオを蝕み続けていた。

( A ;) お゛あぁ…いったぁ…

(*´・ω・`) ハアハア…凄いや、なんて強いんだ、ちょっと憧れちゃうな

ドクオは、立ち上がる。
身体中ボロボロ、満身創痍にもかかわらず。

('A`;) 嫌味かよ…ちくしょうめ

599JC 4@転載は禁止 :2014/07/21(月) 16:46:36.32
(*´・ω・`) ちがう、ちがうよ!挫けず立ち上がれるキミは、とってもカッコイイ!純粋に、そう感じたんだ!

('A`;) …そんな事ない

ドクオは一歩、また一歩と、前へ。

('A`;) それに、どうだっていい、俺は…

ふらふらと、今にも倒れそうになりながら、踏みしめる。

(*´・ω・`) ハアハアハアハア…な、なんて格好良さだ…

600JC 5@転載は禁止 :2014/07/21(月) 16:50:07.16
('A`;) シイと一緒に居れるなら…惨めだろうと…知ったことかっ!

(;´ ω `) あっだめ、アッアッ

( A ;) 俺は帰るぞっ!ショボン!
 
 
 
 
 
 
(;*´゚ω゚`) ンアアアアアッ!!!

(゚A゚;) わちょ、何事っ!?

(;´-ω-`) あ…ああ…

('A`;) …えっ?…えっ?…

(;´・ω・`) ふう。ドクオ…ごめん

('A`;) なに?

(;´・ω・`) あのさ、ちょっと着替えてさせてくれない?

('A`;) え、なんで?

601JC 6@転載は禁止 :2014/07/21(月) 16:56:36.08
(;´・ω・`) いやあの、なんていうか…えっと…

('A`;) なんだよ…うん?これは

('A`) …栗の花の香り…だと…?

(´・ω・`) やれやれ、鬼は鼻が良いんだね

('A`) ショボン…

(´・ω・`) 言っておくが君に対してじゃない、僕はノンケだよ安心してくれ。
これはあくまで、小さな頃から夢見ていたシチュエーションが叶ったからであってだね

('A`) いいさ…行ってこいよ。その虚しさは、よくわかる

(´・ω・`) 悪いね、すぐ戻る

('A`) おう

一陣の風が吹き抜け、ショボンの姿は、忽然と消えた。

602JC 7@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:01:59.05
('A`;) …はーあ…くだらねえ…

毒のような呪術に全身を蝕まれ仰向けに倒れたドクオは、いよいよ動けなくなる。

('A`) シイ、ごめんな…それにしても、静かな場所だわ

ふと気付いてみれば、虫の音も、風音も、獣の声も、葉と葉の擦れあう音すら聞こえない。
ひどく嘘臭い場所なのだ。

('A`) 本当に別世界にでも連れ込まれたのか

(´・ω・`) 御名答

('A`) …なんだよ、早いな

(´・ω・`) 待たせているもの。いや大丈夫、ちゃんと綺麗にしたし、パンツも履き替えたから

('A`) わかってるよ…なあ、此処、どこなんだ?

604JC 8@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:10:32.54
(´・ω・`) 企業秘密みたいなものでね、教えられない。ただ、シイという女の子は無事だよ、そこは安心していい

('A`) そうか

(´・ω・`) …ドクオが、鬼でなければ、あの子との関係を応援したのだけれどね

('A`) なに…察するに、おまえのストライクゾーンも下に広いのか?

(´・ω・`) おや、何故分かった

('A`) 普通の感覚なら幼すぎて応援なんかしないだろう。まあ、冗談のつもりだったがな

(´-ω-`) ふふっ…本当にキミという奴は、人間らしい鬼だね

('A`) 他もこんなもんじゃないのか?

(´・ω・`) 他の鬼と接触したことは少ないけれど、ドクオほどの人間らしさは無かったよ。
というか、あの山に済んでいる鬼は調べれば調べるほど妙に人間じみていて、不気味ですらある

605JC 9@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:15:49.79
('A`) あたりまえだ、人間を助けた鬼と、それを娶った人間の家族だぞ…

( A ;) ゲホッ!

(´・ω・`) うん、まじないがよく効いてるね

('A`;) くそっ…嫌な槍だ。さっきの着替え、時間稼ぎじゃねえの?

(´・ω・`) さっきのは本当にトラブルだよ。
僕も夜の鍛え方には自信があったんだけど、まさか抑えきれなくなるとは、思わなかったよ

('A`;) なにが自信だ…所詮は自慰だろ

(´・ω・`) いや、3Pだよ

('A`;) 嘘吐け…男男女?

(´・ω・`) 男女女だ。僕と妹ふたりさ

606JC 10@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:22:37.89
('A`;) なにそれ流石に引くわ…近親姦かよ…

(´・ω・`) 異常なのは認めるよ。けどね、僕の異常性が妹たちの願望を満たすというのなら、僕はそれで良いのさ

(´・ω・`) …あの子を支えようと決めたドクオなら、解るんじゃないか?

('A`;) ウグッ…ああ、まったくオマエは筋金入りのストーカーかよ。四六時中見てやがったのか?

(´・ω・`) 安心してよ、僕は又聞きさ。見聞きしていたのは管狐達だよ…さて




(´・ω・`) キミとのお喋りはとても楽しくて、ついつい長引かせてしまったけど、もうお終いにさせてもらうよ

607JC 11@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:35:36.05
もしこの場に博愛主義者がいたならば、やりすぎだと訴えてショボンの説得を試みただろう。

しかし見逃した後にドクオに報復されるリスクと。
正当な理由すらも無く職務放棄という社会人あるまじき行いで、最悪クビが飛ぶリスクを背負うなど、ショボンには考えられない事なのだ。

妹が大事な時期であるのに、いきなり路頭に迷うなどあってはならないのである。

愛する家族と、哀れみを感じた恩人。
天秤は乗せる前から常に傾いているのだ。


ショボンは迷い無く、槍をドクオの胸部へ突き立てた。

( A ;) おっ…あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!

(´・ω・`) 即死できないのは悲劇だね

608JC 12@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:39:51.66
( A ;) …アッ…アッ…ショ、ボン

(´・ω・`) 此処にいるよ

( A ;) おれ…は…どう、なる


(´・ω・`) 僕が見てきた鬼の死に様は、獣や人間のように息絶えた後、しばらくその場に遺るんだ


(´・ω・`) 虫や獣がたかることも、腐敗することもない、けれど徐々に消えていく。
砂山が風に吹かれて削れるように、やがて死体も魂も全て散じて、世界に溶け込むんだ


(´・ω・`) ああ、キミが息絶えたら元の場所へもどすから、帰れるよ、安心してね


( A ;) …アッ…オ゙ッ…


( A ;)


最期に大きく痙攣して、ドクオは死んだ。

609JC 13@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:48:30.33
 
(´-ω-`)

ショボンは槍を抜き、目をつむる。
そして一言呟いて目を開けると、そこはドクオの家の前だった。

(´・ω・`) おや?

そこには、居るはずの管狐達の姿が無かった。
考える前に槍を構える。

管狐達のかわりにショボンを迎えたのは、咽び泣くシイを抱きかかえるハインとその夫だった。

从 ゚∀从 よう、待ちくたびれたぞ

( ´W`) 大層な結界を組めるわりには、随分と若いんだな

(´・ω・`) 初めまして

从 ゚∀从 狐達はまだ無事だぜ

(´・ω・`) それは良かった

610JC 14@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:53:35.13
从 ゚∀从 ホラ吹いてんじゃねーよ、こんな…

ハインはシイを降ろし懐から竹筒を取り出すと、ショボンの足下へ投げ捨てた。
ショボンは槍を構えたまま、目で追うこともせず、ハインを見据えている。

从 ゚∀从 1本の筒にみんな収まっちまう程度だもんな。もっと大事な駒があんだろ?

(´・ω・`) そんな事はありません。大切な部下ですよ

从 ゚∀从 へぇ、そうかい。じゃあコッチはどうなんだ?

ハインは、地面に置いてあったガラスのジャム瓶に片足を乗せた。

(´・ω・`) ん?

611JC 15@転載は禁止 :2014/07/21(月) 17:57:41.46
(;´・ω・`) …なっ!?
蓋をされた瓶の中には水、そして1匹の金魚が。


从 ゚∀从 なかなか立派な体と尾鰭なもんで、押し込む時に鱗がめくれちまったぜ。酸素も限界だろうな


( ´W`) 文字通りの『瓶詰の地獄』じゃな、ちょうど妹のつもりなんだろ?この金魚。どうせなら、無人島でフカの餌にしないとな


(;´・ω・`) まてっ!!


从 ゚∀从 おーおー、随分と大事なんだなあ、コイツがよ。なあ、テメエ…

612JC 16@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:02:35.18
ハインは嗜虐的に、瓶を足先で弄ぶ。
中の金魚は、暴れることもままならず、ただ必死に、鰓に水を送っていた。

从 ゚∀从 コイツと仕事と、どっちが大切だ?

(;´・ω・`) その金魚だよ、返してくれ、お願いだっ!

从 ゚∀从 はーあ…ったく情けねー声出しやがってよ…くっだらねーなー

( ´W`) ふん、ションベン垂れ小僧じゃな

ハインはシイを優しく撫でてから、瓶を拾い上げる。

从 ゚∀从 これは取引なんかじゃない。
テメエに選択権なんざ無い。いいか、今後一切、私と家族に手を出すな。
直接的、間接的問わずだ、わかったか?

(;´・ω・`) それだけ?…わかった、だから

613JC 17@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:08:21.80
从 ゚∀从 こっちに来い、竹筒を拾って良いし、なにも捨てなくて良いぜ

(;´・ω・`) 余裕か

( ´W`) だまれ小僧

(;´・ω・`) …

ショボンはゆっくりとハインの元へ。

从 ゚∀从 止まれ。これから私がやることを邪魔したら、みんな喰い殺して、醜い生首さらしてやるからな

ハインは夫が瓶に施した呪術を解除させて、シイを預けてからショボンに手渡すと、ドクオの死体へと向かう。

(;´・ω・`) デレ?

ショボンは槍と竹筒を地面に置き、瓶の蓋を開けた。

直後に金魚は大きく跳ね、落下した時には既に若い女性の姿となっていた。

身体中傷だらけで、美しい顔も腫れ上がっている。

615JC 18@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:16:00.53
(;´・ω・`) デレッ!

ショボンは力無く横たわる彼女を抱き起こし、ぼろぼろに裂かれ乱れた着物を少しでも整えた。

ζ( ー ;ζ あ…さま…もうし、わけ…

(;´・ω・`) 謝ることなんてない、大丈夫だよ

( ´W`) ふむ、確かにそのようじゃ。それにしても、敵の眼前で武器を手放し、あまつさえ拾われるとは、呆れたの

(;´・ω・`) …御老人、なにを?

ショボンは全身の毛が逆立った。
先程までドクオに向けていた槍が…刃のない石突き側とはいえ、自分に向けられていたのだ。

( ´W`) その娘から一時離れるが良い。なあに心配は要らん。悪戯小僧に拳骨喰わすだけじゃ

(;´・ω・`) …この娘にはこれ以上、手出ししないのですね?

( ´W`) 儂は女子供に優しいのでな。さあ立て、命は奪わん

616JC 19@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:25:03.05
ζ( ー ;ζ に…さま…やめ…

当然、ショボンの槍は敵に使われないよう、いくつかの防護や罠の類の呪術をほどこしてある。
それを、いとも容易く打ち破り、封じ、ねじ伏せて、なんでもない普通の槍のように持つ老人にショボンは恐怖し。
同時に尊敬の念を抱く。

(;´-ω-`) …わかりました

( ´W`) うむ、性根は腐っとらんな。下手に腕で防御するなよ、余計に壊れる。それでは…

(#´W`) イエャアアアッ!!!

ショボンよりも遙かに鋭い突きが鳩尾にめり込んだ。

(;´゚ω゚`) げっ!!

背骨を砕かれ、串刺しにされたかのような錯覚。
悲鳴というよりは、肺の空気を無理矢理押し出され、槍が引かれると同時に失神、大の字に倒れる。

( ´W`) ふん、鍛え方が緩いわ

頭を打った事で目を覚ましたショボンはすぐさま嘔吐。
その背中を、甲斐甲斐しくデレが撫でさする。

617JC 20@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:30:02.62
(;´゚ω゚`) オゲエェ…カハッ!ペッ!ペッ!

ζ(゚ー゚;ζ あにさま…あにさま…

( ´W`) 子供が見ているでな、勘弁してやる。
人様の息子に槍をば突き立て、この程度で済んだんだ。感謝せい

(*゚ー゚) …おじいさん

( ´W`) おおシイちゃん、落ち着いたかい?

(*゚ー゚) ドクオ、本当に大丈夫なの?

( ´W`) さっき言うたろ?死体が遺っていれば大丈夫じゃ、見てなさい

(;´・ω・`) なに?…いったい、何をしているんだ…

ハインは、ドクオの死体に覆い被さっていた。
そしてドクオに何かを囁き続けている。

618JC 21@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:37:42.95
( ´W`) 知らんのも無理はない。遙か昔に記載も口伝も禁じられておる

(*゚ー゚) それなのに、どうしておじいさんは知ってるの?

( ´W`) なに、ハインが知っていただけのことじゃ。はっはっはっ

(;´・ω・`) うわ…何してんだアレ

ハインは懐刀を取り出すと着物をはだけ、あらわになった左右の乳房に刃を当て、血が滴るほどの傷を付けた。
赤である。

ハインは流れた血を何度も掬い、そのたび口に含んでいたが、やがてドクオの死体の口を力ずくで開くと、濃厚な愛情表現にしか見えない深いキスをした。

血液と唾液が、ドクオの舌に絡まっていく。

619JC 23@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:42:39.23
(*゚‐゚) …

( ´W`) シイちゃん、無理しなくて良いんだよ

(*゚‐゚) 無理じゃないもん。ドクオを助けてるのに、見ないなんてやだ

長い長い、濃厚な口付けが終わると、ハインはドクオの死体の胸に優しく手を添え、ゆったりと歌い始めた。
古い言葉の子守歌を。
とても穏やかで暖かい表情で。

するとドクオの死体は蛍のように輝きだし、牡丹雪ほどの大きさの光が、どこからともなく集まってきた。

(*゚ヮ゚) きれい…

(;´・ω・`) ウッ…すごい、なんてこった

少しして歌が終わると光も消えた。
ハインは着物を整え、傷が何故だかすっかり癒えているドクオを抱えると、シイ達へ。

(*゚‐゚) …どうなったの?

从 ゚∀从 触ってみな

期待と不安に震える小さな手で、ドクオにふれた。

(*゚ー゚) …あたたかい

(*;ー;) あったかいよう…

621JC 24@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:50:52.09
( ´W`) 息もしておるようじゃな

(´-ω-`) …

从 ゚∀从 ひとまず場所を変えよう。おいクソガキども、ついてこい


ショボンはこれからの自分達の処遇を考えると、ミセリを家に残してきて本当に良かったと心底思った。


二人が仕事をしている間は代わりにミセリを護ってやるという、お人好しな雇い主との契約を、ショボンは信じる事しかできない。

622JC 25@転載は禁止 :2014/07/21(月) 18:57:14.16


ドクオは夢を見ていた。ひどく懐かしい、そして押しつぶされそうなほどに切ない夢を。

lw´‐ _‐ノv ぼうや はやく おおきく おなりなさい

赤子に乳を与える、少女と呼ぶ方が相応しく思えるほどに若い母親。

(´<_` ) そうだ おっきくなれ なってくれ

幾らか年上に見えるものの、まだ青さの残っている父親。

当時は平均寿命も短く、成年に育つ子が多くなかった時代とはいえ、とても大切にされていた赤子の自分。
どうしてこんな記憶があるのだろう?どうして赤子が自分とわかるのだろう?
ドクオは不思議に思いながらも、不気味には思わず、むしろ喜んでいた。

(´<_` )りっぱでなくとも すこやかであればよいぞ

lw´‐ _‐ノv あにさまのように やさしく

(´<_` )いもうとのように うるわしく

lw´‐ _‐ノv あにさまのように たくましく

(´<_` )いもうとのように かしこく

623JC 26@転載は禁止 :2014/07/21(月) 19:02:08.91
ドクオは、ようやく本当の両親の姿を、思い出すことができたのだ。


lw´‐ _‐ノv (´<_` ) わたしたち きょうだいのように みずからにうそをつかない げんきなおとなに なりなさい


( A )


こんな言葉をかけられていただなんて…ドクオは感極まっていた。

これは夢だから、当時の光景と完璧に同じではないのだろう。

無意識の内に正確性を無視して演出された、都合の良い作り話かもしれないのだ。

両親の言葉は当時使われていたものでなく、今に生きる自分がわかりやすいように、耳障り良いように翻訳されているのかもしれない。

正確な記録ではなく脳髄が見せる幻覚、しかしそれでも。

lw´‐ _‐ノv あにさま かぞくとは よきものですね

(´<_` )ああ よきものだ

ドクオの心は、満たされた。

624JC 27@転載は禁止 :2014/07/21(月) 19:07:15.26
 


( ´W`) おうドクオ、起きよったな

('A`) …

( ´W`) 呆けた顔しおって…まあ無理もない。良いか、ここは儂の家だ

('A`) それは、分かる

( ´W`) 結構。でな、ドクオ、耳の穴かっぽじってよ~く聞け。おまえは今、人間なのだ

('A`) なに…ばかな、俺が鬼から戻るには、魂が必要なんだろ?

( ´W`) ハインだ

('A`) …は?

( ´W`) ハインは、自身を削った

625JC 28@転載は禁止 :2014/07/21(月) 19:14:42.51
('A`;) なんだと、おいなんだよそれ!?

(#´W`) おとなしく聞けっ!!

('A`;) …

( ´W`) …いいかドクオ。元々、おまえを生かすことができたのは、両親の血を与え、鬼に落としたからだ

('A`) ああ

( ´W`) ハインは、おまえに肉を喰わせはしなかった。完全に鬼となり、後戻りできんからの。じゃが、仮初めとはいえ、鬼は鬼。
人に戻すには、人としての命を宿し直す必要がある、そこで用いたのが…ドクオの両親じゃ

('A`) まさか、このために…

( ´W`) そう…ハインは、おまえの両親をただ貪ったのではない。
その身に宿っていた霊をも全て、取り込んでいたんじゃ。それを、使ったのだ

('A`) よくそんな、都合良くできたな

626JC 29@転載は禁止 :2014/07/21(月) 19:17:59.77
( ´W`) 本来ならばできんよ。しかしおまえは、実子であり、血を飲んだ。
人としての繋がりも、鬼としての性質もあるおまえに、ハインは最初から両親を返すつもりじゃった

('A`) じゃあ、ハインは大丈夫なんだな

( ´W`) それがの、死に逝く者では購いきれんのよ、架け橋には成ったがな

('A`) えっ?

( ´W`) 魂とはな、ドクオ。程度の差こそあれど、様々な面で劣化するのじゃよ。
移し換えるのは容易でない、両親のだけでは不足した…ハインが自身を削った、とは、そういうことじゃ

('A`;) おいおい…大丈夫じゃあ、無いじゃんか

( ´W`) いやいや、生きとるよ。まだまだイケる

('A`;) そうなのか?

( ´W`) だがな

('A`)

628JC 30@転載は禁止 :2014/07/21(月) 19:23:24.91
( ´W`) それでも、今のドクオよりは、保たん。儂より少しは、長いかもしれん。取り込んだモノを全て費やし、自らの大半を削った結果だ

('A`) …

( ´W`) ドクオ、これはハインの望んだことでな…

('A`) なあ、ハインはどこだ?ひっぱたいてくる

( ´W`) なぜ

('A`) だってよ、頼んでもいないのに…バカだよ、なにも自分を削んなくたってさ…

( ´W`) …

('A`) お、おれ、ハインに…母さんには、すこしでも…すこしでも、ながく…いてほしかったのに…

( ´W`) ドクオ。いいか良く聞け、ハインはな

('A`) ああ、廃寺か?いや俺の家か?

( ´W`) ハインは…おまえを正面から、だきしめておるよ…

('A`) …はっ?

( ´W`) 母さん、と呼ばれたのが余程嬉しかったんじゃろう。ホロホロと泣いておるよ

('A`)

( ´W`) おまえには、見えとらんようじゃがな


( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★51
http://mastiff.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1391693128/596-



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