まぜこぜブーン

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 ( ・∀・)最期はひまわり畑だったようです・6話


355名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:07:47.53 発信元:122.210.56.180
( ・∀・)「……あ」

体育大学に通う僕は、毎朝駅から三十分かかる大学までの道程を走って行く。
桜が散り始めた四月半ば、僕が大学までの道程で見かけたのは。

( ・∀・)「あ、おはよう」

右肩に1mは軽く超えている、長方形の黒いバッグ――カンバスか何かだろうか――を提げて、左手に小さめのキャリーバッグをころころと引いている彼女の姿だった。

ζ(゚ー゚*ζ「おはよう」

確かこの頃僕は二年に上がったばかりで、彼女もそうだっただろう。
だが彼女は短期大学だったので、同じ二年に上がっても彼女は最後の一年が始まるところだった。
僕は僅かに滲み始めていた汗を拭いて、彼女の隣に並んだ。

( ・∀・)「どっちか持つよ」




357名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:08:57.20 発信元:122.210.56.180
ζ(゚ー゚*ζ「ランニングは?」

( ・∀・)「大荷物の君を放って行けるか」

彼女は僕の言葉に小さく肩を竦めると、「しょうがないなあ」と笑ってキャリーバッグを突き出した。
淡いベージュの生地に小花柄のキャリーバッグは、僕が引くにはどう見ても似合わなかったけれど、彼女が差し出してきたのはそちらだったので、大人しく持ち手を受け取った。

彼女の美術大学は、僕の通う大学の一歩手前にある。
僕の体育大学はそこそこ名が知れていて、だからこそ人数も多く、バスも増便されている。
だけれど、彼女はこの荷物を見てバスに乗るのは遠慮したらしかった。

ζ(゚ー゚*ζ「邪魔になるしね。それに、」

隣で並んで話していた彼女はそう言葉を切って、不意に立ち止まった。
不審に思った僕は「どうしたの」と言いながら後ろを振り向いて、

――カシャ。

その機械音に、しまったと思った。


361名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:10:53.57 発信元:122.210.56.180
ζ(^ー^*ζ「引っかかったー」

( ・∀・)「……今度は何に使う気なの」

彼女の手の中には、白く可愛らしいデジタルカメラが収まっている。
度々こういった不意打ちによって、僕の姿は彼女のカメラに収められてしまっている。
そしてそれを何に使うのかと言えば、専ら彼女の描く風景画の一部なのだ。

ζ(゚ー゚*ζ「ほら、いい感じだよ。見る?」

彼女がはい、と差し出してきたカメラのディスプレイを見せてもらう。
花弁が散る桜並木の中で、キャリーバッグを引いた僕がちょうど振り返ったところだった。
改めて僕とキャリーバッグの不釣り合いさを見せつけられて「うっ」と言葉に詰まる。

ζ(゚ー゚*ζ「君とさ、誰だっけ。いっつも一緒にいるお友達」

( ・∀・)「……ギコ?」

ζ(゚ー゚*ζ「そう、ギコくん。君達、うちの大学でなんて呼ばれてるか知ってる?」

( ・∀・)「知りたくもないなあ」


362名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:12:32.21 発信元:122.210.56.180
 
 
 
ζ(゚ー゚*ζ「勉強道具」
 
 
 
こちらの言葉を全く聞かず放たれたその言葉の酷さに、僕は思わず顔を歪めてしまった。

ζ(゚ー゚*ζ「君は、顔のパーツがとてもシンプルなのに華があって顔が整ってる。
      ギコくんは、どこか野性味溢れてるように見えるのに、ふとした瞬間すごく儚く見える。
      君達のそういうところがさ、私達美大生はどれだけ再現できるかって良い材料なんだよね」

( ・∀・)「すごく聞きたくなかった」

彼女は悪戯っぽく笑って、カメラを握った。
ランニングの最中にやけに視線を感じていると思ったのは、どうやら筋肉の未完成さを笑われているわけではなかったらしい。
カメラの電源を落として、彼女は右肩のバッグを抱え直すと「行くよ!」と早歩きで僕を後ろから抜き去って行った。
その華奢な後ろ姿を見ながら、僕は「そういえば」と口を開いた。


367名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:27:59.96 発信元:122.210.56.180
( ・∀・)「僕達がそうやってモデルに使われてるってことは分かったけどさ」

ζ(゚ー゚*ζ「うん」

( ・∀・)「誰が一番上手いの?」

ζ(゚ー゚*ζ「そんなの」

彼女は振り返って、当然だろうという風に笑って言った。
 
 
 

 
 
 
( ,,゚Д゚)「うちの班、新人が来るらしいぞ」

( ・∀・)「そうなの?」

朝礼、社長のありがたいお言葉を頂いている最中に、ギコはデスクを挟んだ向こうから僕にそう話しかけてきた。
すぐさま隣にいた上司のクーさんに睨まれて、僕は前に向き直ると背筋を伸ばす。
ギコの小さな笑い声が聞こえたが、それもすぐに止まった。大方クーさんに同じことをされたのだろう。
噂をすればなんとやら、朝礼を終えると社長は新入社員を集めて班の振り分けを始めていた。
真新しいスーツで、背筋を緊張で伸ばしているところが見ていて微笑ましい。


370名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:30:20.58 発信元:122.210.56.180
「クー」と社長に呼ばれて、クーさんは班長として新人を迎えに行った。
朝礼も終わったので早々に席に着き、今日こなす分の仕事を把握しようと机に向かった。
だが、すぐさまクーさんの声で椅子をぐるりを回転させることになった。
クーさんに連れられてきたのは、小柄な可愛らしい女性だった。

川 ゚ -゚)「今日からうちの班に配属された、しぃだ。仲良くしてやれ」

( ,,゚Д゚)「俺ギコっていいます。よろしくー」

( ・∀・)「あ、僕はモララーって」
 
 
 
(;゚ー゚)「えっ嘘、」
 
 
 
瞠目して、新人さんはそう言った。僕とギコは揃って首を傾げる。

だが、その理由はすぐに分かった。


372名無しっていいもんですね :2013/09/15(日) 18:34:38.88 発信元:122.210.56.180
 
(*゚ー゚)「本物の勉強道具さん達……!」
 
ああきっと今僕は俗に言う遠い目になってるんだろうな、と思った。
 
 
 

 
 
 
ζ(゚ー゚*ζ「そんなの、私が一番に決まってるでしょ。君の彼女で、彼氏である君の友達なんだから」

(*-∀-)「……君は、急に恥ずかしいこと言うよね」
 
 
 
 
 
( ・∀・)最期はひまわり畑だったようです・6話 終わり



( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★50
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