まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

 スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | CM(-)


 ( ^ω^)ブーン達は青春の壁を乗り越えるようです


359名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 09:45:12.95 発信元:116.65.251.6
*あーあーテステス。マイクテス*


.




360名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 09:46:23.62 発信元:116.65.251.6
.
―――シラサギ高校。

桐殻県の中部に存在する、進学校。
元旧制中学の気高い空気を纏う純白の五階建て校舎。
卒業後は国内最高峰の大学への入学はもちろん、上流企業への就職や海外留学も稀なケースではない。
ノーベル賞受賞者、オリンピック選手、国際芸術勲章受賞者等を多く輩出している。


シラサギ高校の県内外――、いや、国内外からの受験者は毎年1万人を超える。
その倍率は100倍というにも関わらず。

*えー新入生のみなさん*
.


361名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 09:48:35.31 発信元:116.65.251.6
.
シラサギ高校の入学試験は非常に特殊だ。
国は毎年許可を渋るが、この学校の功績に免じて渋々特別試験を認めている。
筆記試験は一切無し。内申も一切参考にしない。
面接のみを一次試験とする。


*本校へのご入学おめでとうございます*


受験者が500名まで絞られた後、三日間に分けて行われる二次試験が待っている。
内容を知っていても、受験者の誰もが困惑する。
開始前から諦めて帰る者もいる。諦めずに懸命に取り組む者もいる。余裕でやってのける者もいる。
その試験内容とは―――


*厳しい入学試験、倍率を潜り抜け、よくぞここまでいらっしゃいました*


―――壁を登ること。


*在校生代表として歓迎します*
.


362名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 09:50:38.75 発信元:116.65.251.6
.



( ^ω^)ブーン達は青春の壁を乗り越えるようです



.


363名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 09:53:57.32 発信元:116.65.251.6
.


『入学式』。
受験を終えた中学生が、高校生となって大人への階段を一つ上がるイベント。
新入生一同は背をピンと伸ばし、緊張した面持ちで。
その新入生達の前に立っているブレザーの学生が、先程に続けて声を上げる。

  _
( ゚∀゚)「申し遅れました。私、『入学式』の司会を務めさせていただく、生徒会長の長岡と申します。よろしくお願いします」


マイクを握っている長岡が深く礼をすると、大きな拍手が巻き起こる。
新入生は相変わらず緊張しながらも。
『入学式』に参加している在校生や教員は、暖かい笑顔で。



―――だが、整列しているのは新入生だけだ。
.


365名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:03:50.80 発信元:116.65.251.6
.
  _
( ゚∀゚)「本校では非常に多様なジャンルの充実した教育を行っており、またその結果、皆さんがご存知の通り多くの国際的功労者を輩出しています」


『入学式』は、グラウンドで行われていた。
空は青く。
400mトラックの中央を割るように、98人の新入生は横一列に並び。
視線を長岡に向けている者もいれば、その向こうを睨むように見ている者もいた。
200人弱の在校生と、30人あまりの教員達は、トラックの外で気楽に新入生達を見守っていた。

  _
( ゚∀゚)「私達生徒会、また在校生は、新入生のみなさんが素晴らしい学校生活を送れるようにサポートしていきたいと思います…あー…」


スピーチをしていた長岡が、なにやら気だるげに声を漏らす。
そして、自分の前に並んだ新入生一人ひとりの顔を見る。

怪訝そうな顔をする新入生を前に、長岡が口を開いた。
.


366名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:06:49.93 発信元:116.65.251.6
.
***


シラサギ高校の敷地内、グラウンドを見渡せる丘の上。
ここからの俯瞰だと、グラウンドに立っているのでは分からない、生徒達の並び方の法則がよく分かる。
在校生達の並び方は雑然としているように見えて、法則性があり、また奇妙だった。


――四人の男女が、丘の上にいた。


*…なぁ、もう始めちゃっていいんじゃね?*

(,,゚Д゚)「…相変わらず気の早いヤツだゴルァ」


放送が響く中、一つ呟く。
両腕を組み仁王立ちをしている、学ランを肩に掛けた小柄な少年。
一応言っておくと、シラサギ高校は制服を着ないで登校しても咎められることは無く、生徒は皆私服で通っている。


*めんどくせぇしさぁ。硬いことナシに、な?*

(,,゚Д゚)「生徒会長を何だと思ってやがるんだ」

( ´∀`)「嫉妬してるのかモナ」

.


368名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:11:15.32 発信元:116.65.251.6
.
学ランの隣に立った、大柄の男。
白地に赤で「あなーきー」と書かれたTシャツ、ズタズタに破れたジーンズ。
服装は過激なようで、顔は牧歌的でおおらかだ。


(,,゚Д゚)「まさか。アイツも役職に就いたんなら責任くらい果たせって話だ」

( ´∀`)「ま、そりゃそうだモナ…ふふ」

(,,゚Д゚)「笑ってんじゃねぇぞゴルァ」

*…いいな? いいんだよな?*

(*゚ー゚)「まーまー。『式』見てようよー」


ピンクのワンピースに身を包んだ少女が、学ラン少年に後ろから抱きつく。
鬱陶しそうにする少年だが、特に振り払おうともしない。
少女の小さな手の甲に一握りほどの黒い弾が貼りついているせいというのもあるが、まぁ、二人はそういう関係なのだ。

大柄の男はそんな二人を微笑ましげに見つつ、グラウンドに視線を戻した。
まだ何も始まってはいないが、式場(露天、囲いや装飾などは一切無し)の空気からボルテージの高まりを感じる。
.


369名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:16:49.55 発信元:116.65.251.6
.
在校生の雑然とした並びは、いわゆる『花道』だ。
新入生が向いている方向に、教員と在校生がトラックの幅そのままの、巨大でまばらな花道を作っているのだ。長岡はその中心にポツンと立っている。
―――もっとも、彼らは本当に花道を作ろうとして並んでいるのではないのだが。

そして、花道の先にあるのは――


( ・∀・)「…今年は、俺らに敵うのが出るぜ」


後ろから、唐突に声。
三人が一様に振り返ると、あさっての方向を向いて胡坐をかいているソイツが、口をボケッとあけていた。
ヒッピー風のヒラヒラした服に、鎖や彫金のエンブレムを大量につけた細身の少年。整った顔立ちだが、目は虚ろだった。
少女が問いかける。


(,,゚Д゚)「…本当か」

(*゚ー゚)「モララー、本当? また幻覚とかじゃないよね?」

( ・∀・)「…確実だ。神は確実だからな」

( ´∀`)「…ふふ、楽しみだモナ?」


モララーと呼ばれた少年がそっぽを向くと、また放送が響く。
.


370名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:18:03.85 発信元:116.65.251.6
.

*…じゃ、準備しちゃってくれ。端末を使っていいぞ*


***
.


372名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:25:57.22 発信元:116.65.251.6
.
生徒会長の一声で、新入生が一斉に動き出す。
皆が胸ポケットから通神機を取り出すと、大規模な次元干渉の影響でトラックの空間が歪み始める。

  _
( ゚∀゚)「制限時間は10分。お前らの立ってる位置から壁まで150m、壁は50m」


生徒会長が後ろを振り向く。
人の作る花道の向こうに聳え立つそれは、


【壁】。


純白、モノリス的長方形。太陽光を受け輝いている。
校舎と背を競うようにまっすぐ伸びたそれは、150mの距離を以ってしてもかなり大きく見える。
偉大だった。

次元干渉が完了し始めると、次元の裂け目から、新入生の周りに次々に物があふれてくる。
.


373名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:33:52.72 発信元:116.65.251.6
.
  _
( ゚∀゚)「使用する道具に制限は無い。誰をどう傷つけようが、壁にどんな細工をしようが構わない」


バイク。アイスピック。ブースターパック。濃紫の針。鎖。パイルバンカー。かんざし。金属バット。
それぞれが自分の武器を装備し、翳し、素振りを始める。

次に、能力制限の解除告知を受けた事象者達が能力の発現を開始する。

  _
( ゚∀゚)「死んでも【壁】の干渉でどうにでもなる。ケガしてもグチャグチャの肉片に成り果てても自然に治る。制限時間一杯は自由にしろ」

.


374名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:36:06.45 発信元:116.65.251.6
.
炎。瘴気。全身凍結。雷撃。テレポート。物体生成。認識加速。巨大化。
開始前に隣に並ぶものを攻撃しないようにと、それぞれが自分の能力を領域内で高ぶらせる。

最後に、準備運動をしていた者と、じっと動かなかった者達が。

  _
( ゚∀゚)「手は抜くな。友達も助けるな。俺達はそんなことを求めているんじゃない。俺達は――」


光の衣に包まれる。天からそこに光が当たる。白い翼が生える。目に見えない程の瞬撃を繰り出す。生身で5mの高さのジャンプをする。
やがて、新入生全員が長岡に向き直る。
全ての準備が完了した。

  _
( ゚∀゚)「――いや、いい。言わなくていいな。お前達の目を見れば分かるよ…今年も、楽しそうじゃねぇか」


長岡が見る先には、先程の初々しさよりもそれに勝る闘志を持った98人の姿。
姿だけでない。スタートの瞬間が近づき、覚悟を決めた意志が、目に見えるようだった。それほどの気迫。
1/100を勝ち抜いた彼ら。
新入生達の緊張は、熱意に変わった。
その熱意は、もはや熱望としてその場にいた全ての者達が持っていた。
―――早く、スタートを。
.


375名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:39:29.53 発信元:116.65.251.6
.
  _
( ゚∀゚)「さ、今度こそ始めようぜ」


生徒会長・ジョルジュ長岡は、ズボンのポケットから実銃を取り出すと天に向けた。
『入学式』の始まりを告げる、号砲を。

  _
( ゚∀゚)「新入生共、最初の課題だ。【壁】の上へできる限り早く辿り着け」


機械の駆動音。事象干渉の高周波。星運の白い音達。緊張から来る荒い息遣い。

  _
( ゚∀゚)「いちについてよーい」


ピシリ、と空気が張り詰める。
.


377名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 10:41:03.67 発信元:116.65.251.6
.




風が一つ吹いた。




.


380名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 11:02:06.70 発信元:116.65.251.6
.
空を引き裂く銃声。
スタートダッシュの轟音。
観客の歓声。
.


381名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 11:03:50.70 発信元:116.65.251.6
.
入学式。
新入生が初めて自らの技能を現し、初めて【壁】に向かい合う式。
―――これから三年間闘うことになる【壁】と、初めて向き合う場。


シラサギ高校。
桐殻県の中部に存在する、進学校。
元旧制中学の気高い空気を纏う純白の五階建て校舎。
卒業後は国内最高峰の大学への入学はもちろん、上流企業への就職や海外留学も稀なケースではない。
ノーベル賞受賞者、オリンピック選手、国際芸術勲章受賞者等を多く輩出している。


少年少女は、神格化された【壁】に向き合うことで、己と向き合い、己を伸ばしていく。
これは、その一歩一歩を描く物語。


これは、その一歩目。
.


382名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 11:05:41.41 発信元:116.65.251.6
.



音が溢れる【壁】への道に、長岡の姿は既に無い。
彼はテレポートが大の得意なのだ。



.



( ^ω^)ブーン系小説シベリア図書館のようです★49
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/siberia/1377435720/



コメントの投稿


 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。