まぜこぜブーン

ブーン系まとめ

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 ⊿ ∀ д A ヨ ツ ガ タ ケ サ イ キ ッ ク ス の よ う で す 


341名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:31:36.43 発信元:220.215.89.47
 
 
 
 
 
 
           「超能力者って、どうして生まれてきたんだろうね」
 
 
 
 
 
 
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342名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:33:06.85 発信元:220.215.89.47
 噛み殺したあくびはタバコとコーヒーの臭いがした。
 息を吐けば白く姿を現し風に流され消えていく。
 自分もできるならこんな風にこの場から消え去ってしまいたい。
 物理的にも、社会的にもそれが困難なことは重々分ってはいるが。


(´・_ゝ・`) 「兄者、任務中だぞ」


 流石兄者は、上司デミタスの簡潔な指示に従い姿勢を正す。
 現在午前二時。通常ならば自宅の万年床に突き刺さり熟睡している頃だ。
 少々眠いのは勘弁していただきたいというのが正直な気持ちだった。


( ´_ゝ`) 「そもそも、本当に来るんですかね」

(´・_ゝ・`) 「これで来なかったら残業代をあいつらに払ってもらいたいもんだ」

( ´_ゝ`) 「現時点で、向こうに払ってもらいたいですけど」


 彼は兄者の軽口を無言で受け流す。
 もう少し気のいい上司の下で働きたいと、兄者は心の中で愚痴を吐いた。


343名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:34:54.26 発信元:220.215.89.47
 
( ´_ゝ`) 「あぁ、体も心も寒い。世間はそろそろクリスマスだってのに」

(´・_ゝ・`) 「なんだ、クリスマスを喜ぶような宗教屋だったのか」

( ´_ゝ`) 「今の時代、宗教屋じゃなくたって神様に便乗するんですよ」


 暦が師走に変わった初日。
 息の凍るビル群の中でむさくるしい同僚たちと過ごす夜。
 なかなかに虚しさを孕んでいる。むしろ虚しさしかない。
 本当なら恋人の一人でも作って聖夜が来るのを指折り数えて待ちたいところだというのに。


(´・_ゝ・`) 「仕事を愛人にしろ。捗るぞ」

( ´_ゝ`) 「俺、束縛する女苦手なんですよ」


 時折兄者がデミタスから頂戴するプライベートな助言は大変ありがたいものが多い。
 だがしかし彼らはは根本的に人間が違うのだろう。
 もらった助言に従ったことは一度も無く、そもそも何を言われたか覚えていなかった。

 ついでに、兄者は他人の心を見透かすような人間が苦手だ。


344名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:36:30.94 発信元:220.215.89.47
 
( ´_ゝ`) 「あーあ、せめて怪盗が美人でボインの3姉妹ならなぁ」

(´・_ゝ・`) 「くだらねえ。警察が犯人の容姿にモチベーション求めてどうすんだ」


 兄者達がこんな時間に出張っているのはもちろん仕事が理由である。
 怪盗団を名乗る予告状が警察に送られて来たのだ。
 本来ならこの手の予告は悪戯と判断され適当にあしらわれるものなのだが、今回は少々訳が違った。

 同名の怪盗団がこれまでに襲撃した個人、企業は5件。
 それも二ヶ月という短期間の内に行われている。
 はじめの予告状こそ愉快犯の悪戯として軽く流されていたが、
 被害件数が増えるたびに本部捜査員の目つきは変わっていった。

 最近は特殊部隊を導入した上で出し抜かれているのだ。焦る気持ちも分る。
 だが、そう躍起になったところで簡単に捕まえられるわけが無い。
 彼らのもつ能力は、正に人知を超えている。


(´・_ゝ・`) 「兄者。来たぞ」


 デミタスの声のすぐ後に遠方で爆発音が聞こえた。
 一斉にサイレンが鳴り出し全捜査員に警戒が促される。


345名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:38:13.72 発信元:220.215.89.47
 
 サーチライトで照らされた上空、二つの人影がビルからビルへと飛び移る。
 その距離目測で40メートルほど。どう見ても人間業ではない。
 

(´・_ゝ・`) 「でたらめな移動しやがって」

( ´_ゝ`) 「でも、屋上には特殊部隊の奴らが…」


 兄者の言葉は腹に響く衝撃音にかき消された。
 どうやら特殊部隊の隊員が車の上に落ちてきたらしい。
 死んではいないらしいが、このまま病院送りは間違いないだろうと判断した。


(´・_ゝ・`) 「思ってたよりもやんちゃらしいな」

( ´_ゝ`) 「どうするんです?」

(´・_ゝ・`) 「当初の作戦通りだ俺達は入り口を固める」

( ´_ゝ`) 「…素直に入り口を使う良い子にはみえませんけどねえ」

 デミタスが腋のホルスターから銃を取り出す。
 弱装のゴム弾が装填された殺傷能力の低い確保用である。
 威力控えめといえど当たればただではすまない。
 訓練中、股間に弾を受けて玉が駄目になった男がいたという恐ろしい武器なのだ。
 兄者も上司に倣い銃を抜く。
 本当ならばこんなものは使いたくないのだが相手が相手だ。仕方が無い。


346名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:40:56.44 発信元:220.215.89.47
 兄者は銃の安全装置を外しいつでも撃てるように備える。
 デミタスも他の捜査員も同様で、中には電気ショックつきの警棒を持つ者も居る。
 全員が無線の指示に耳を澄ますが、ビル内部の警備網は相当かき乱されているらしく
 通信では何が起きているか分らない。


   『…ザザ…ゴーs…のg…屋j……こ…の…戦g…もれて…!…ザザ……』

( ´_ゝ`) 「だいぶ混乱してるみたいですね」

(´・_ゝ・`) 「だからこんな包囲網じゃ駄目だって言ってんだよ」

( ´_ゝ`) 「一人ひとりが軍隊の分隊レベルの戦力でしたっけ?分隊ってこんな強いンすね」

(´・_ゝ・`) 「次の会議からは小隊か中隊くらいには格上げされそうだな」

( ´_ゝ`) 「わあお。それじゃ特殊部隊が敵わないのも仕方ないやー」


 二人が上層部への愚痴に興じている間にも事態は悪化の一途を辿っているようだった。
 周りの緊張感もますます強まっている。
 これ以上小粋なトークを楽しんでいると兄者たちが先に銃撃されるかもしれない。


347名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:44:51.81 発信元:220.215.89.47
 
 兄者は無線から聞こえる、声も内容もバラバラな報告を脳内で組み立てようと試みた。
 錯綜する情報はまったく一貫性がなく、取っ掛かりすらつかめない。
 結局状況はよく分らず。それは周りも本部も同じようだった。


(´・_ゝ・`) 「……どうやら向こうは目標達成したみたいだな」

(´・_ゝ・`) 「一人はすでに見失い、二人は屋上方面へ。もう一人はそもそも姿を現してない」

( ´_ゝ`) 「頭のいい上司持つと頭使わなくていいから楽でいいや」

(´・_ゝ・`) 「そんなんだから馬鹿のまんまなんだ」

( ´_ゝ`) 「ついでに優しくて美人な女上司なら良かったのに」

(´・_ゝ・`) 「俺が女だとしてお前は無い」

( ´_ゝ`) 「盛岡さんが女とかきめぇ」

(´・_ゝ・`) 「一発くらいお前に使ってもいいよな」


 周りに鬼の形相に気付き、兄者は反論を控えた。他の捜査員達は状況が把握できず戸惑っている。
 その中で表面上気楽に話すものだから、少々にらまれても仕方がない。


( ´_ゝ`) 「いやあ、俺達が仲良しだから嫉妬されたみたいですね」

(´・_ゝ・`) 「お前いつか同僚に殺されるだろうな」


348名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:49:01.67 発信元:220.215.89.47
 
   『……の…さ員は……目ひょ…屋上……』

(´・_ゝ・`) 「屋上から隣のビルに移ろうとしているらしい」

(´・_ゝ・`) 「そっちの援護に回れとさ」

( ´_ゝ`) 「今から行って間に合いますかね」

(´・_ゝ・`) 「間に合わなくても行くんだよ。怒られるから」

( ´_ゝ`) 「階段駆け上がるくらいなら説教がいいなあ」


 まごつく二人を置いて捜査員達がビルへなだれ込んでいく。
 中にはパトカーに乗り、他のビルへ向かう者もいる。
 流石に何もしないわけにもいかず、兄者たちもビルに突入しようとした、その瞬間。

 爆発か何かと聞きたがえるほどの衝撃音。

 先ほどと同じように車の上に何かが落ちてきたようだ。
 違うのは、どうやらそれが昏倒した特殊部隊ではなく、怪盗の一人だということ。


   『…ひとr…に落ちt!…!確h……!!』

( ´_ゝ`) 「確保って。あの高さから落ちてきてピンピンしてるんですけど」


349名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 07:51:14.13 発信元:220.215.89.47
 相手は一人。何事も無かったように潰れた車の上に立つ。
 頭はフルフェイスのヘルメット、体は黒一色のライダースーツ。


(´・_ゝ・`) 「お前の望みを聞いて向こうから来てくれたみたいだな」

( ´_ゝ`) 「はは。そりゃありがた迷惑だ」


 兄者とデミタスは一斉に銃を構える。他はビルに向かっていたため反応が遅れていた。
 頭はヘルメットに弾かれて終わり。狙うなら胸か足。


(´・_ゝ・`) 「撃てっ」


 デミタスの言葉をきっかけに引き金を引く。
 強い反動と耳に痛い炸裂音。

 結果は外れ。怪盗はかわした勢いのままデミタスとの間を詰める。


(´ _ゝ `) 「ぐっ」


 怪盗の右足が消え、デミタスが弾き飛ばされる。
 振り上がる過程が見えない程に速いハイキックだ。
 ガードはしたらしいが倒れたデミタスが起き上がる気配はない。


350名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 08:00:32.33 発信元:126.244.67.215
 
( [ ̄])…

 フルフェイスは体勢を整え兄者の方へ。
 兄者は焦るままに銃を突き出し引き金を引いた。

 轟音。

 胸狙いの一撃。至近距離ゆえに外すつもりはさらさらなかった。
 しかし、怪盗には当たらない。
 精確に胸を打ち抜くはずの銃弾は、怪盗の手の中に納まっていた。

 その拳が開かれると、ゴム弾が地面に落ち、転がる。


( ;´_ゝ`) 「嘘だろ!」


 人間じゃないとは聞いていた。だが、これは流石に悪ふざけが過ぎる。
 重いプレッシャーは、その分引き金を軽くした。

 発砲。     発砲。
      発砲。     発砲。

 全弾、キャッチ。


( ;´_ゝ`) 「正気かよ……」


351いやあさるって本当にいやなもんですね :2013/09/14(土) 08:02:33.23 発信元:126.244.67.215
 
 引き金を引くたびに銃のハンマーが虚しく空振りを繰り返した。
 弾切れだ。装填の暇は無い。銃を投げつける。当たらない。
 ただのやけくそだった。兄者自身投げて当てれるとは思ってない。


( ;´_ゝ`) 「……ああ。クッソ!」


 銃を失った兄者に武器は無い。素手で殴りかかる根性も無かった。
 導き出した選択は、説得。
 実に安全な平和的解決法。


( ;´_ゝ`) 「ま、待て!超能力で盗みなんて良くないと────」


 彼の言葉を踏み潰すように、無機質な一歩でフルフェイスが迫る。
 地面が削れるような踏み込み。
 腰の回転を活かした鋭いハイキック。

 重い衝撃が脳を直撃し、倒れる間もなく、兄者の意識は闇に包まれた。


352名無しっていいもんですね :2013/09/14(土) 08:03:41.21 発信元:126.244.67.215
 
 
 
 
 
                 ⊿ ∀ д A ヨ ツ ガ タ ケ サ イ キ ッ ク ス の よ う で す 
 
                         「第一話:四津ヶ岳研究所」
 
 
 
 
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